「彩り(いろどり)の職人」 

 

コスミックな神秘、独特のフォルムと色の神秘 

 

三重県在住・写真家

石原 健哉(いしはら けんや)



コスミックな神秘

―それも独特のフォルムと色の神秘。

 

 写真家石原健哉の世界観は、この一言に尽きるであろう。確かに彼の作品は「花火」をモチーフとした抽象的な表現である。しかしその事実にのみ執着していては、彼の作品の本質を見誤るだろう。

 

 つまりそれは確かに知的であって、また美的でもある。即ち、単に抽象的表現にのみとどまることのない、宇宙論的な、数学的な美であるとでも言えようか。例えば光が中央から放射状に広がる「無限」という作品。これは数学でいう“発散”という概念から来る、理念としての形であろう。また桃色の螺旋状の光が繊細に写る「渦」という作品からはどうしても“アルキメデスの渦巻き”とか、あるいは“フィボナッチ数列”とか言った数理的感覚が湧き起こってくるのである。あるいはまた「宇宙」におけるような、一見単純に見えるフォルムからも細部を入念に見てみると、何かこう、エラン・ヴィタール生命の躍動(哲学者ベルクソンの用語)をも感じさせるような動的なものが映るのである。

 

 ……まだまだ採り挙げるべき作品は多くあるが、紙数の都合があるのが残念である。しかし次のことははっきりと言えるだろう。即ち、石原健哉の作品には宇宙・生命における完成された、あるいは形成された彩りや形が確実にあって、その色、形が写真として表象された結果が、結論としての作品なのだということである。だからそれが具象としての〈花火〉であろうと抽象としての〈花火〉であろうと、むしろその〈花火〉から醸し出される宇宙観や生命観こそが、彼の作品を作品たらしめているのだといえるのである。

 

 美は、確かにそこにあって、その美が何らかの形で醸成され、発散されたその“形”が具現化されたものが、いわば作品の命なのだろうという気がする。

 

文/菊地 道夫

 


認定歴・受賞歴・出展・個展

 

① 国際認定

ロッテルダム市名誉作家認定(オランダ2001)

A.M.S.C スペイン本部認定(スペイン2001)

ヴェネチア国際芸術協会認定作家(イタリア2002)

ヌーベル・ルネッサンス認定名誉作家 (フランス2003)

ル・サロン会員 (フランス2005 - 2014)

 

② 国際展受賞

バトリョ邸芸術大展(スペイン2001)

バルセロナ日本芸術大賞・ガウディ芸術大賞『ススキ』

アレッツオ芸術展(イタリア2002)

チルコロアルティスティコ芸術賞『丹頂』

世界平和大使(ローマ本部)

サンクトペテルブルク国際殿堂展(ロシア2002)

サンクトペテルプルク美術アカデミー 賞『孔雀』

ロサンゼルス市コンベンションセンター (アメリカ2002)

Artistic Merit Award賞『丹頂』

ル ・サロン(フランス)

銅賞 (2002)『海豹』レイ・リュミエー ル賞 (2005)『宇宙』入選(2003·2004·2006·2007·2008·2011)『競』『光跡』『海底の神秘』『たわむれ』『揚花火』『雷光』

モナコ芸術展(モナコ)

ルネサンス賞(2010)『揚花火』 他、入選入賞多数

 

③ 国内受賞

上野市長賞 (1980)

議長賞 (1981・1982)

総合写真展優秀賞・学研賞 (1997)

滋賀県勤労美術展知事賞2回 (1993·1994)

富士フォトコンテスト小型の部銅賞 (1982)

エイズチャリティー 美術展 芸術文化功労賞 (2002)

フジテレビジョン賞 (2006)

外国審査員最優秀賞(2008)

サロン・プラン国際選抜展 奨励賞 (2008)

他、入選入賞多数

 

④ 出展

セベリア国際アー トエキスポ展 (スペイン2004)

国際平和美術展愛・地球博(名古屋2005)

シンガポー ル国際アジア・アートフェア (2006)

ソウル国際版画・写真&エディションワークス アートフェア (SIPA) (2007)

国際平和美術展ケネディ宇宙センター(アメリカ2010)

第3回美と平和の祭典世界芸術競技(イギリス2012)

 

⑤ 個展

JR大阪セルヴィスギャラリー (2005)

丸善丸ビル店 (東京2005 - 2006)

銀座ギャラリー アート・ポイント(東京2008)

恵比寿日仏会館エントランスホール (東京 2008)

財団法人岡田文化財団パラミタミュージアム(三重 2010)

横浜市民ギャラリー(神奈川2012)

アカサカサカス(東京2013) 

JAPAN EXPO (フランス2013)

 

 

⑤ グループ展 17回


Q & A


 

○ プロフィールについて

 

―生年月日を教えてください。

 

石原:昭和14年11月14日生まれです。

 

―幼少期はどんな少年でしたか。

 

石原:腕白少年で、近所の子と相撲をしていました。

 

―ご家族との思い出の中で、印象深いものを教えてください。

 

石原:家族で北海道旅行したことです。

 

―学生時代の得意な科目、苦手な科目を教えてください。

 

石原:得意科目は数学、不得意科目は国語でした。

 

―学生時代は何を学ばれていましたか。また、写真の活動には生かされていますか。

 

石原:絵の授業で抽象的な絵画の鑑賞の仕方を学びました。

 

―三重県の良いところ、住みやすさなどを教えてください。

 

石原:伊勢神宮をはじめ、名所・旧跡が多く、海の幸、山の幸が豊かです。伊賀市は小京都で、また静かな城下町でして、酒、肉が美味しいのです。また、忍者の発祥地、芭蕉の生誕地であり、上野天神祭りのダンジリ行事はユネスコの無形文化遺産に登録されています。

 

―また、美味しいもの、絶景ポイント、地元客が集まる温泉、三重に行くなら外せない行事などを教えてください。

 

石原:伊勢神宮、湯の山温泉、上野城、上野天神祭り他、牛肉、魚、米、お酒がおいしいです。

 

―卒業旅行シーズンです。石原先生のおすすめの地域や国は?

 

石原:国外ではスペイン、ここは活気がありますね。また国内では伊勢神宮がある三重県が一番です!

 

―差し支えなければ、どんなお仕事をされてきたのか教えてください。

 

石原:NEC(日本電気)の系列会社であるNEC関西日本電気株式会社で、総務関係の仕事を約30年間従事しました。

  


 

○ 作品について

 

―歴代のカメラの中で、一番使いやすいカメラは何でしょうか。

 

石原:アサヒペンタックスですね。

 

―写真を撮り始めたきっかけは?

 

石原:子どもの成長についての写真を撮り始めたのが、そもそものきっかけです。

 

―石原先生と言えば花火の写真です。なぜ、花火なのでしょうか。

 

石原:展覧会出品の折り、私の花火の写真でお客が集まり、人気があったからです。また、日本の伝統芸術である「花火」、美しく儚く消えて行く幻想的な花火を、何とか具現化して残そうと、抽象的な芸術表現を追求してゆきたいと思っています。

 

―写真を始めたい方へアドバイスをお願いします。

 

石原:いろいろな被写体を撮り、自分の得意な作品を決めて、納得いくまで撮って行く必要があります。

 

―ご自身の作品のこだわりと、ポリシーを教えてください。

 

石原:固定観念に縛られず、新しい作品に取組むことです。

 

―今後、チャレンジしたいことは何かありますか。

 

石原:フランスのル・サロンで金賞を取ることです。また年1回の目標で個展を開催することです。

  


 

○ 20代、30代にフォーカスした人生論

 

―人生のターニングポイントを教えてください。

 

石原:やさしかった父の死でした。

 

―若者がターニングポイントを見逃さないようにするためのアドバイスをお願いします。

 

石原:目標を決めて、達成するまで頑張ること。

 

―人生の教訓を教えてください。

 

石原:感謝する心と、何事にも挑戦し努力することです。

 

―若者に教えておきたいこと、大切なことを教えてください。

 

石原:日々努力することです。

 

―人生で最も影響を受けた人物や尊敬している人物を教えてください。

 

石原:高校三年生のとき担任だった恩師です。

 

―人生で最も影響を受けた作品を教えてください。

 

石原:ゲルハルト・リヒターの写真論・絵画論です。

 


 

○ 最後に人生の先輩として大志を抱く方へ、メッセージをお願いします。

 

石原:失敗を恐れず前に進むことが大切です。