「父が心を開いてくれたこと 

 

それが一番大切」 

 

父親が画家、息子が詩人、初めて胸の内を明かす 

 

親子対談 :

菊地 秀夫 (画家) x 菊地 道夫 (詩人) 

富士山といえば、日本最高峰(剣ヶ峰)の独立峰で、その優美な風貌は日本国外でも日本の象徴として広く知られている。

それは、古くから数多くの芸術作品の題材とされ、芸術面でも大きな影響を与えたのは言うまでもない。

 

富士の絵に感銘を受けていないという方がいるならば、ぜひ日本画家・菊地秀夫の富士3部作を見てほしい。

 

日本には、約60万人の芸術家、クリエイターがいる。

さらに活躍している彫刻家、画家、工芸美術家となると約4万人もいる。

 

その中に、多くを語らずにもくもくと仕事と画業の両立をこなした父と、多くの苦労をかけた父とは別の道を選んだ息子の尊いドラマがあることをご存知だろうか?

 

 

霊峰富士

菊地秀夫


寿

菊地道夫(著)

 

詩とは宇宙である

 

人生は舞台でなく、小さな部屋である。パーソナルな空間だからこそ、数々の困難を切り抜け、感動を生み出すことができる。理なき時代だからこそ、言葉の重要性が際立つ。言葉とは感性と理性とを結びつけ、その総体を表現する小宇宙なのだ。


「ギャラリー亜露麻企画」

菊 地 秀 夫・道 夫 親 子 展

 

2016年11月3日(木)〜 11月17日(木)

期間終了

AM 11:00 〜 PM 6:00   火曜日定休

※ 最終日はPM 5:00 までとさせていただきます。

 

日本画家の菊地秀夫さんと息子さんで詩人の道夫さんによる「絵と詩」のコラボレーションです。

 

 

埼玉県東松山市六反町 2-13 〒 355-0023

TEL. 0493 - 25 - 0080         FAX.同左

※ 東武東上線東松山駅東口より徒歩15分

 バス「パークタウン五領」行き「六反町」下車すぐ前

菊地秀夫・道夫 親子展─絵と詩─ 会場風景 動画

ご来場頂いた皆様へ

会期中は、日頃よりお世話になっております関係者の方から一般の方まで、たくさんの方々にご来場頂き、誠にありがとうございました。

 

初めての親子展ということで、どれだけの方々においで頂けるか、非常に不安でしたが、沢山の方々に足を運んでいただき大盛況の中に終わることができました。

 

これも日頃よりご協力、ご支援いただいている賜物だと深く感謝申し上げます。

 

初めての取り組みとあって、不行き届きな点も多々あったかと思いますが、これを活かし積み重ねていけたらと思っています。

 

ご来場 心よりありがとうございました。


親子対談 : 菊地 秀夫(画家) x 菊地 道夫(詩人)


菊地 秀夫 67歳

小川町に生まれる 。日本画家 加藤 秋荘氏に油絵を師事 第19回県展初入選する。以後33回入選。 平成4年 日本画に転向し、日本画家 三尾 彰藍氏に師事する。50回記念展知事賞受賞。日本画家として、今もなお「感動することの大切さ」を追い求める俊豪である。

 

菊地 道夫 35歳

日本画家の父を持ち、幼少期より創作活動を意識する環境下の中、2010年、詩集『時空と生成』でデビュー。そののち『隠れ躑躅の場所』『愛すべき風景』などの詩集を出版。2013年、詩創作20周年記念詩「愛ふたたび」を発表、また同年、詩創作20周年記念作品集『回想するということ-時の謎解き-』を出版する。  2015年、第六詩集「綴る恋」を出版。

 

 

インタヴュー:向田 翔一、海野有見

 

  

これは、父・菊地秀夫氏が画業50周年を迎え、それを祝うように詩集「寿」を出版したばかりの息子・菊地道夫氏による、普段語ることのない親子の記録である。


 

菊地秀夫(以下、父・秀夫):よろしくね。

 

質朴な語り口は、なんとも画家らしい。 

 

菊地道夫(以下、子・道夫):本日はよろしくお願いいたします。

 

ー まさかこのような企画が実現するとは思いもよりませんでしたね(笑)。こちらこそ、よろしくお願いします。

 

菊地秀夫氏は、小さいころからクラスで絵を描くと成績はいつも上位だった。17歳から絵を本格的に描き始めた。丸50年になる。

 

父・秀夫:小6の時に絵画コンクールで金賞とったりしたよ。どんどん絵に惹かれていったね。

 

ー 風景が中心だったんですか?

 

父・秀夫:そうだね。山の絵だった。近くに木がはえて、遠くの山。その頃から風景画ばかりだよ。ずっと風景画だよ。

 

ー 仕事と画家の両立は大変でしたか?

 

父・秀夫:そりゃあ会社勤めよりは、絵を描いてる方がずっといいよ(笑)。

 

父・秀夫:自分の目でしっかりと見る。ラフのスケッチを描いて、それをアトリエで仕上げるんだ。写真などでは絶対描けないと思うよ。今は病気もあってなかなか描けなくなってきているが、これから描きたいのはやっぱり富士山だね。ダイナミックな感じ、大きいところにずっと惹かれている。

 

 

息子から見る父親 


 

子・道夫:僕から見たら、父が大きい山のような存在です。とてもすぐには到達できない。

 

父・秀夫:道夫には何か創作活動をして欲しいと、ずっと思っていたんだ。夏休みにスケッチ旅行へ行ったり、美術館へつれていったり。そういうのが何かのきっかけになればいいなと願っていたよ。

 

ー そうだったんですね。願いが叶いましたね。

 

父・秀夫:絵を選択しなかったのは、少し悲しいけどね(笑)。

 

子・道夫:え!?そうだったの?はじめて聞いたよ(笑)。

 

 

一同(笑)

 

 

父・秀夫:でも詩を書いていることも、それはそれで素晴らしいと思う。

 

子・道夫:上野美術館はよくつれていってもらいました。今だから言えるけど、子供心では、本当は動物園の方に行きたかった(笑)。

 

父・秀夫:え!?そうなの?

 

子・道夫:でもね、今となっては、とても良い影響を受けてるし、感謝しています。結局、大学生になってからは、自分から進んで美術館へ行くようになりましたし。国立新美術館と現代美術館が特に好きですね。

 

父・秀夫:そうか、時代だね。わたしは、やっぱり東京都美術館が好きですよ。

 

 

父親とは別の道を目指した息子


 

ー 道夫さんは、昔から詩人を目指していたのですか?

 

子・道夫:実は小学生の頃は漫画家になりたかったんです。やっぱり憧れますよ、絵も描いて、ストーリーも考えて、人々を楽しませられるなんて、こんな素敵な創作活動もなかなかないと思うんです。また、画家になりたいという気持ちも当然ありました。ただ、ずっと画家として、活躍する父の背中を見てきたからこそ、子どもとしては、強い葛藤があったように思います。その気持ちが、僕を言葉へ向かわせた理由かもしれません。だから僕は違う土俵であっても、父に挑戦することはやめられない。いまは、ライバルというのはおこがましいし、大きすぎる存在ですけど。いつか、という気持ちはあります。

 

ー 父への尊敬の念をこんなにもストレートに言葉にできるのも珍しいと思いますが、いかがですか。父としては?

 

父・秀夫:嬉しい部分はあるが、わたしはわたしの道を進むだけだね。絵に完成はないと思っているから。

 

ー 極論ですね

 

父・秀夫「描いて、しばらく置いておく。時間が経つと、その絵の欠点や足りない部分が見えてくる。そこでまた手を入れる。それも繰り返す。額に入れた完成品のように見える作品でも、描き直したくなることはよくあるよ。これは永遠の課題だね」

 

ー「道夫さんはどうですか?」

 

子・道夫「今のところ、わたしの本を読んでくれた方々とのコミュニケーションが生まれないことに苦しみと問題を感じています。いまは、それをどうコミュニケートしていくかを模索しています。詩の展示をしたいと思っていますが、それは、そういう理由です。自分の字で書いて、ビジュアル化させていくこと。それは、印刷物の外にあるものなんです。昔は、当たり前のように原稿は手書きでしたが、今はパソコンが当たり前。作家自らが書くのが貴重な時代になっていると常々感じます。わたしは、手書き原稿が一つの作品になるような時代が来るのではとも思っています。これは父の影響が大きいのでしょう。絵は1点もの。詩もそういう扱いで発表したい、そしてすべきだと思っています」

 

ー 展示ですか。なかなか文章を書かれる方には、珍しい発想ですね。それこそ、環境やDNAの部分で感じ取っていったのかもしれませんね。ということは、もしかして?

 

子・道夫「はい、実は初の二人展というか親子展をやります。11月3日から東松山市のギャラリー亜露麻(アロマ)で、正式名は「菊地秀夫、道夫 親子展 「絵と詩」というタイトルです」

 

ー おーーー!それは驚きました!いいですね。

 

子・道夫:説得するのに苦労しました(笑)。

 

一同(笑) 

 

ー では、最後に父であり、画家であり、最大のライバルである秀夫氏へずっと聞いてみたかったことがあれば、せっかくの機会なので是非聞いてみてください。

 

子・道夫:うーん、突然すぎて、緊張しますが…、まあ、いつか聞いてみようと思っていたのは、なぜ富士山にこだわるのか?ですかね。

 

父・秀夫:なるほどね。最初に富士山を見た時にものすごく感動したんだ。本当に大きいと感じた。すごくね。18歳だったかな。その大きさを表現したいと今でも強く思っている。それが答えだよ。わたしは、感動という言葉で動いています。感動とは感じて動くこと。その言葉通りです。絵に関しては現場主義といいますか、感じて心が動いた時に作品にする。見て感じて表現するのが絵。詩も同じだろう。絵よりも詩の方が短く、早いように思う。道夫は、難しい道を選んだ。感動をいかに表現できるのか?これを忘れずに挑戦していってほしいと思う。

 

子・道夫:はい、がんばります。

 

ー 本日はありがとうございました。 

 

 

最後に、お母さんから一言頂いた。

 

普段はね、、、いろいろ質問しても「うるさいなぁ」といった返事で、こういった深い話はとてもとてもできませんでしたから、息子にとっても良い機会だったと思います。

 

  

プロフィール



菊地 秀夫 67歳

小川町に生まれる 。日本画家 加藤 秋荘氏に油絵を師事 第19回県展初入選する。以後33回入選。 平成4年 日本画に転向し、日本画家 三尾 彰藍氏に師事する。50回記念展知事賞受賞。日本画家として、今もなお「感動することの大切さ」を追い求める俊豪である。 

 

菊地 道夫 35歳

日本画家の父を持ち、幼少期より創作活動を意識する環境下の中、2010年、詩集『時空と生成』でデビュー。そののち『隠れ躑躅の場所』『愛すべき風景』などの詩集を出版。2013年、詩創作20周年記念詩「愛ふたたび」を発表、また同年、詩創作20周年記念作品集『回想するということ-時の謎解き-』を出版する。 2015年、第六詩集「綴る恋」を出版。