「自分は今ここにこうして生活している。当たり前の日常がここにある。でもなぜ・何で自分はいるのか、在るのか、生まれたのか。理由は、意味は、あるのか。それともこれは単なる一現象に過ぎないのか」(本文より)
他者と自分の違いはどこにあるのか? 仮に脳を移植しても、それは自分だと言えるのか? ―意識と無意識・承認欲求・利他性・自己実現などをキーワードに、「この自分」という存在の謎を、様々な角度から考察し解き明かす。知的探求心がくすぐられる哲学エッセイ。
牟田 隆郎(むた・たかお)
一九四六年、熊本県生まれ。東京大学教育学部教育心理学科卒業、同大学院教育学研究科博士課程修了、その後、国立精神衛生研究所、国立精神・神経センター・精神保健研究所、聖学院大学において、研究・教育・臨床に携わる。
著書に『私─世界とロールシャッハ 閑話発題』(ブレーン出版、2005年)他。
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