心身とモラリティの危機から、人間関係の再生へ―。
「本書は、われわれの心身とコミュニケーションをめぐる現在の危機を見すえて、新しい人間関係の倫理を展望し論述したものである。十余年にわたって私がいろいろな雑誌や単行本に寄稿した諸論文のうち、「心身」「モラル・モラリティ」「コミュニケーション」「対話」に焦点を当てた七つの論文が本書の土台になっている」(あとがきより)
多くの矛盾や不合理を抱えた現代日本社会。ネット依存や摂食障害など、現代特有のコミュニケーション病理を分析・解説し、その克服のための手がかりを示す。
一般の方から専門家まで、幅広い読者に向けて書かれた論文集。
種村 完司(たねむら・かんじ)
1946年、名古屋市に生まれる。
京都大学文学部、京都大学大学院博士課程を経て、1977年以降、鹿児島大学教育学部で講師、助教授、教授を務める。1996年、博士(社会学)号を取得 [一橋大学社会学部]。
鹿児島大学副学長(2003―2007年)、鹿児島県立短期大学学長(2010―2016年)を歴任。
現在、鹿児島大学名誉教授、および鹿児島県立短期大学名誉教授。
主な著書
『近世の哲学者たち』共著(三和書房 1979年)
『知識とはなにか』共著(青木書店 1984年)
『哲学のリアリティ』共著(有斐閣 1986年)
『「豊かな日本」の病理』共著(青木書店 1991年)
『知覚のリアリズム ―現象主義・相対主義を超えて―』単著 (勁草書房 1994年)
『心―身のリアリズム』単著(青木書店 1998年)
『コミュニケーションと関係の倫理』単著(青木書店 2007年)
『『葉隠』の研究』単著(九州大学出版会 2018年)
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