島根・鳥取のわらべ歌 

―音源付き―

酒井董美/著

発売日:2019年11月3日

1,000円(税込)

装幀

カバー/福本隆男

デザイン/22世紀アート


発行形態:電子書籍

ジャンル:教養・郷土史



商品紹介


 わたしがわらべ歌や民話の収録と研究に入ったのは、昭和35年(1960)の初めだった。そして今日まで半世紀余りが経過した。当時、中学校教師だったわたしとしては、勤務の傍ら、はじめは自転車、まもなくバイク、やがて軽自動車にテープレコーダーを乗せて古老訪問を続けたものである。わたしの活動範囲は、勤務の制約もあって主として山陰両県(島根・鳥取)である。

 

 ところで、本書の内容は『朝日新聞』地方版(島根版・石見版、一部、鳥取版)に「山陰のわらべ歌」として平成12年(2000)4月1日から16年1月31日にかけて、毎週1回150回にわたり連載したのをベースに、多少手を入れたものである。西暦年号を( )で加えたり、平成の大合併で変わった収録地名を修正したりした。それは本書の歌を研究資料にしようとする方のことを考えたからに他ならない。

 

 ところで、紙の本では音声を聴くにはCDが別に必要だが、電子書籍のおかげでクリックさえすれば、収録当時の音声が聴けるところに本書の良さがある。もっとも長年の間に保存したカセットが壊れ、テープ破損で声が再生できなかったり、不注意で録音テープを紛失したのもあり、再生できないものは省いたので、結局129曲に縮小せざるを得なかった。収録当時は音声を発表することなど考えられもしなかったので、わたしが古老を誘導している声が含まれている場合もあるが、これも収録現場の雰囲気が伝わっていると理解いただきたい。

 

 わたしが『朝日新聞』の地方版にわらべ歌を連載した初めは「石見のわらべうた」だった。昭和36年(1961)9月6日から毎週2回、53回である。まだ26歳のころだった。今思い出しても懐かしい。その後、初めに記したように範囲が広がり「山陰のわらべ歌」になったのである。いずれもわたしが直接録音させていただいたのを材料に解説したものである。

 

 また、収録のさい、伝承者には多くの方々に聴いていただくこともある旨を了解いただいている。個人情報問題がやかましくなった今日ではあるが、かつては新聞に公にしており、学術的資料にもなるので、本書でも公にさせていただいていることをご了解いただきたい。

 

 たかがわらべ歌であっても、地域によって微妙に違っている。本書ではそのような平面的な違いと共に、時代の流れで歌がどう変わっているのか、そこにも留意したつもりである。読者のみなさまに無形民俗文化財である伝承わらべ歌の、そこはかとなき温かさと伝承の不思議さを味わっていただきたい。

音源(129曲)はこちらからどうぞ


1.青葉しげちゃん昨日は

2. 姉は二十一 妹は二十歳


3. あの山で光るものは

4. あぶくたった


5. 一かけ二かけて三かけて

6. 一は橘 二は杜若な


7. 一番楽しいお正月

8. 一番初めは一の宮


9. 一匁のいい助さん

10. 一列談判破裂して


11. いっちゃんが豆食って

12. 一本目には池の上人


13. 亥の子さんの夜さ

14. 亥の子さんの晩に


15. 芋屋のおっつぁん

16. うしろのどーん


17. うしろのさん

18. うちのお背戸の茶々の木に


19. うちの隣の赤猫が

20. 裏の山から猿が三匹出た出た


21. うれしき舞を見っさいな

22. ウンカ虫送れ


23. ええこと聞いた1

24. ええこと聞いた2


25. 大寒 小寒

26. 大寒 小寒


27. お一つ落として おさら

28. 大門口から


29. 和尚さん和尚さんすどこ行きなんす

30. おしろべさん ほんさまさん


31. お千さんとお万さんと

32. お月さんなんぼ1


33. お月さんなんぼ2

34. お月さんなんぼ3


35. お月さんなんぼ4

36. お手ふって 行きましょや


37. 鬼ごっこする者

38. おはぎがお嫁に行くときは


39. おふた おふた

40. 親に離れ 子に離れ


41. 勝って逃げるは

42. カッポさん 出てこい


43. カラーン カラン

44. カラス カラス 勘三郎


45. カラス カラス 勘三郎

46. カラス カラス どこ行った


47. 熊さん 熊さん まわれ右

48. げんこつ山の源ちゃんが


49. こいしこうらい こなオンジョ来い

50. コウモリコウモリ