スサマジイばかりの想像力と、溢れんばかりの空想力……。これらの精神が一体となって展開されるコースターアートの魅力とは?

地底の生物 : 清水正之 作品集

清水 正之(著)

発売日:2016年12月21日

価格:500円(税込み)

装幀

カバー/22世紀アート

デザイン/22世紀アート

発行形態:電子書籍

ジャンル:アート、現代アート


 スサマジイばかりの想像力と、溢れんばかりの空想力……。これらの精神が一体となって展開されるコースターアートの魅力とは?

 

 画家、清水正之の魅力がいっぱい詰まった、地底に住むという生き物の世界。みんなが楽しめるような、見て楽しめるような絵が描きたいという信念をもとに、次々と生み出される個性的な生物たちが、ひとつの場所に集まった!

 

 それはさながら空想動物園であるし、また想像力の地底旅行でもある。そこにうごめく地底生物(地底人)たちの奇抜さ、底抜けの愉快さ!

 ……かつて天才科学者とうたわれたニコラ・テスラは「地球2分割破壊法」と称して、地底を真っ二つに割ろうと考えた。このエキセントリックでユニークな理想世界に勝るとも劣らない想像力に与し、画家はペンを走らせる。すると面白いことに、画家の手から、神のお告げの如く呼び覚まされた生き物たちが、キャンバスとしてのコースターのもとに召喚されてゆく。それはさながら、ダーウィンの生物学研究の精華である進化論に基づく、生物進化の未来をも予兆するかのような合理性に基づいて、である。

 

 清水正之は、中央展である一期会において多くの賞を受賞している画家で、1975年、20歳のとき独学で絵画をはじめた経歴を持つ。例えば2014年制作の「ダークマター」におけるような凄まじいばかりの構想力、色彩力は、これを見るものを圧倒させる破壊力を持つ。それは未知の物質であるダークマターの存在を予見するかのような趣きで、まさに知的でさえもあるのだ。

 

 とにかくまずは、清水のコースターアートを見ていただきたい。そして驚愕してほしい。本書はまさに、感覚的にも知的にも楽しめる一書なのだから。

著書プロフィール


書籍へのコメントはこちらからどうぞ

コメント: 3
  • #3

    3代目ざるそば (土曜日, 30 12月 2017 13:54)

    まさにコースターアートの真髄だ。コースターという身近なキャンバスにまったく身近ではない地底生物を描いているのに、そのユーモラスな生物たちは一周まわってまた身近に感じてしまう。そしてそこからさらに、描かれてはいない別の地底生物のイメージすらも湧いてくる。アートの奥深さと敷居の低さを兼ね備えたこのフォーマットに、最も相応しいモチーフではないか。ところでどれかひとつを飼育するとしたら、私はポットが好みだった。彼(彼女?)らはいったいどんな餌を食べるのだろうか? それを想像することも楽しい。

  • #2

    アビ太郎 (木曜日, 07 12月 2017 09:22)

    我々の目の届かない世界には、不思議な生物たちがまだまだ生息している環境が必ずあるはずだ。そこにいるかもしれない生命たちに目を向けていくその姿勢には、想像力を掻き立てられる。

  • #1

    レオ (水曜日, 06 12月 2017 13:14)

    不気味でユーモラス、子供のように無邪気なのに知性も感じさせる。そんな両極をつなぐのがアートなのだ。