「学び」のエンジンに点火すれば、あなたの子どもはうまくいく― 子どもの自主性がなければ、「生きる力」は育たない
(著) 大森光三
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―教育とは、子どもが「その気になる」のを支援すること―
教育の営みに王道はないけれど、もし子どもが「その気」になり「第二の心」に火がついたならば、その子どもは自ら学習し成長していくに違いない。本書は、そうした視点から著者が実践してきた教育とその思索の記録をまとめた作品である。学校教育と家庭教育を中心に書き留められた「ワープロ日記」は、教育について考えるうえで示唆に富む内容となっている。
[目次]
「まえがき」にかえて
○教育実践の四つの柱
○教育の営みの基盤
○人間の心の世界の「二層性」
○〝その気になる〟と〝その気にさせる〟の違い
■第1章 子どもが〝その気になる〟教育の実践
一 子どもの〝問い〟を基調にした教育
○〝問い〟は学びの原点
○発展的な〝問い〟をもって終わる授業
○与える教育から、求める心は育たない ――総合学習「自然のすばらしさを」から
○A先生の授業とB先生の授業の違い
二 子どもが〝その気になる〟教育活動の創造と展開 ――特別活動を中心として
○なぜ、そうするのかを考えよう ――教育実践の基本姿勢
○子どもの変容 ――松下康介君のこと
○一斉に拍手が湧き起こった合同学級活動
○なかよしフェスティバル ――その教育的意義
三 ペーパーテストによる評価の限界と危うさ
○総合学習「自然のすばらしさを」の学習活動、その後 ――子どもの変容と「学力とは何か」を考える
○雪が溶けたら、春になる
■第2章 まっとうな子育て
一 まっとうな子育てへの道 ――保護者と共に考える
○「家庭のものさし」と「学校のものさし」
○「やってごらん」の子育て ――欠かせない幼児期体験
○説得よりも納得
○お父さんの〝うしろ姿〟
○「まっとうな子育て」に向かって ――子育てのキーワード
○〝有能感〟を持たせる手立て
○子どもの心の成長と「母親のうしろ姿」
二 教育問題を考えるキーワード
○「揃える文化」と「違いの文化」
○「違いを認める」ということ
○「違える」と「違い」のちがい
○堺屋太一著『「大変」な時代』を読んで
三 いじめ根絶への道
○「ちゃかし文化」といじめ
○ここまで来ている「いじめ」
○いじめられても、おどけた少年
○いじめ根絶に向かって
■第3章 大学の講義から〔二題〕
一 教育とは「子どもが〝その気になる〟のを支援すること」
○講義 その一
二 本当の学力とは何か。そのための学習活動はどうあればよいのか
○講義 その二
■第4章 朝の静けさの中で ――教育への思い あれこれ
○朝の静けさの中で……私と「ワープロ日記」
一 この子らに囲まれて(一) ――〝心の居場所〟のある学校
○握手大好き先生
○朝起きたら「お母さん、おはよう」と言うの
○「やさしそうだね!」
○「あくしゅできないのが、ざんねん」
○「あっ、お仕事中だ」 ――子どもの成長と他者を意識すること
○手のひらに載せた花びら
二 この子らに囲まれて(二) ――子どもの〝第二の心〟に響く教育
○ヒマワリは本当に「日回り」か
○ヘビ騒動
○「大声を出したらいけまい!」
○家に帰っていない一年生 ――「まっとうな子育て」に向かって
■第5章 〝心のふるさと〟翠の学び舎 ――小規模校の〝よさ〟を生かした教育
○『珍客』でにぎわう校長室
一 〝心のふるさと〟になる学校
○「あっ! 誕生会のじゃあ、懐かしい」
二 子どもの〝心に残る〟教育活動 ――伝統と家庭的雰囲気が子どもを育てる
○少年式での決意発表
○伝統の力と「早朝マラソン」
○感動的な「オペレッタ」
三 「出番」が子どもを育む
○「校長先生、掃除をしてもいいですか?」
○始まった、トランペット鼓隊の練習
四 地域の自然や人々が子どもを育てる
○地区挙げての上灘川の清掃
○自然がいっぱいの翠校区
○高齢者一日入学
五 「書くこと」の生活化
○「書くこと」と〝ものが見えてくる〟ということ
○「日記」を書くということ
○M先生の出張報告
六 章のむすび
○卒業生からの贈り物
「あとがき」にかえて
○群集の〝第二の心〟に訴えた「DJポリス」
○私の「書くこと」はこうして始まった
[担当からのコメント]
子どもはほんらい好奇心の塊で、見るもの触れるものすべてに興味をしめすはずですが、学校の勉強となるとなぜかそうした姿がなくなってしまうのは一体なぜなのか、本書はその疑問の一端に答えてくれる作品になっています。教職にある方はもちろん、子育てに悩んでいる方にもお薦めの一書です。
[著者プロフィール]
大森 光三(おおもり・みつかず)
1936年、愛媛県に生まれる
1960年、愛媛大学教育学部初等教育学科卒業
1960年、小学校を振り出しに37年間、県下の小・中学校に勤務
勤務3年目に八木校長先生と出会ったことを契機に、日々の教育への思いや取り組みを「思索の旅」として記録し、1年間の日記をジャンルごとに整理し、冊子化する
〈冊子化した主な記録〉
『折々の思い』『続・折々の思い』『醇風美俗の学び舎』『続・醇風美俗の学び舎』『朝の静けさの中で』『続・朝の静けさの中で』『心のふるさと〝みどり〟の学び舎』『心のふるさと〝みどり〟の学び舎(2)』『心のふるさと〝みどり〟の学び舎(3)』
1997年、退職、現在に至る
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