かたつむりのうた:エッセイ集【電子書籍版】
(著) 竹内令
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―それでもよし、これでもよし―
思いがけず我が家の軒に巣を作り始めた若いツバメの夫婦にやきもきしたり、六十年目の靖国に僧侶を目指した息子二人を軍神として祀られた母の心情を思ったり、『くまのプーさん』に自然と人との関わりの変化を考えたり――、ゆっくりと、だからこそ目に留まる様々な風景や出来事を楽しみながら歩んできた人生は、さながら雨の雫の中を鮮やかな紫陽花めざして進むカタツムリのよう。時の流れの中にひっそりと残してきた足跡は、いまこうしてエッセイ集として形になる。
[目次]
Ⅰ 同人誌『あしたば』昭和60年──平成17年掲載
拾いもの
受賞前後
命名
枡
鍵
王さん
少数派
答志の夜明け
たそがれ
漢字の花束
秋近し
見越しの松
脱皮
保護
あるがままに
物くるる友
見届ける
やじろべえ
縞模様
「兄たちの青春」その後
ハッピー
わが街の記
犬型・猫型
傷
巣立ち
軸足
ろくでなし
創刊物語
書くものが無い幸せ?
化石
六十年目の靖国
〈埋め草〉
手垢
宅急便
糞石
文化
親子
砂上の楼閣
実力派
うずくまる
役目
Ⅱ「ふるさと新聞」平成13年──17年掲載
おばひとり泣く
椎の木もあり
あけぼのや
見付けてうれし
甲の下の
塚も動け
ここはお国を
幼保一元化
死語
太く短く
年金の夏
プーさんと環境問題
稲むらの火
ケータイ、携帯
Ⅲ「つ・ぶんか」ほか 平成7年──12年掲載
町づくりの視点(1) 安心と安全
町づくりの視点(2) シンボル
町づくりの視点(3) 個性
町づくりの視点(4) 自治
町づくりの視点(5) 活性化
町づくりの視点(6) 文化度
駒田信二文学展
物差し
女性が変わる 社会が動く(「アーキテクト・みえ」2000・11)
あとがき
[出版社からのコメント]
時短やコスパなどスピードと効率と手軽さを求める現代だからでしょうか、最近身の回りで蝸牛を見る機会が少なくなったように思います。こんな時代だからこそ、あののんびりとした姿がうらやましい、そんな方に読んでいただきたい作品です。
【著者略歴】
竹内 令(たけうち・れい)
1932年 津市に生まれる
1955年 三重大学学芸学部卒業、小学校勤務
1976年 退職
1983年 文芸同人誌「あしたば」創刊に参画
1986年 三重県文学新人賞(小説部門)受賞
1992年 津女性作家作品集(共著)『あやかがり』刊
1993年 『五十路おんな紀行』刊
1994年 『兄たちの青春・最後の満蒙開拓青少年義勇軍』刊
1994年 津市文化奨励賞受賞
1997年 『女たちの肖像』刊
2001年 『私の「おくのほそ道」紀行』刊
2004年 『的中率』刊
2006年 『かたつむりのうた』刊
2006年 『贄舞•最後の満蒙開拓青少年義勇軍』刊
2008年 『近代的国語辞典の祖・谷川士清』刊
2008年 清水信文学賞(評伝)受賞
2009年 あしたばエッセイ集(共著)『暖色寒色』刊
2009年 50号を最後に『あしたば』解散
2009年 『三重の女性史』(共著)三重の女性史編纂委員刊
2010年 『組曲・家物語]刊
2010年 三重大学教育学部同窓会文化功績賞(執筆活動)受賞
2010年 第1回三重県男女共同参画功労賞(三重の女性史、『組曲・家物語』、その他の活動)受賞
2012年 『「和訓栞」と谷川士清』刊
2016年 『老々行進曲』刊
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