ひとすじの涙 おじいちゃん頑張れ
(著) 小平みつ子
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―突然、羽を取られた小鳥のようになってしまった主人の手・足・体―(本文より)
『筋萎縮性側索硬化症(A・L・S)』という難病はご存知ですか?
手足や舌・喉の筋肉が麻痺し、歩行困難やことばの発音障害、また食物の摂取すらできなくなってしまう病気です。
2万人に1人の割合で発症する病。
著者と、その難病にかかってしまった夫との闘病生活を綴った夫婦の日記です。
いつも活発で山登りが好きな夫、病の兆候はなんでもないただの日常でした。
今までの夫の軽快さは陰りをみせ、治療方法のない病は着々と進行します。
幸せで満たされた生活からは、想像すらできなかった生活への不安。
著者は、物事には、終わりのあることとないことがあります、と言います。夫の闘病生活に今のところ終わりはなくて、それでも、今を最良に生きていかなくてはいけない。決して後ろ向きにはならず、いつも前進する夫婦の姿は、とても胸に響きます。
生きることと闘うこと、そして夫婦の愛の優しさを教えてくれる作品です。
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