アナーキーかぐや姫:詩人、文学と日本史を語る
(著) 宮崎亨
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―真実の恋に生きた女流歌人、小野小町―
古い歌人から新しい歌人の順に並んでいると言われる「小倉百人一首」。しかしその理論で考えると、9番にあたる小野小町の並び順に違和感が生じる。果たして、小倉百人一首は何を基準に並んでいるのか。ーー当時の一般女性のそれとは異なる価値観を標榜したアナーキーな生き方を貫き、『竹取物語』のかぐや姫にも仮託された小野小町の実像に迫ったエッセイ「アナーキーかぐや姫」。童謡「春の小川」にある「さらさら」という言葉に隠された作詞家・高野辰之の思いや、「うさぎ追いし」の歌い出しで知られる「故郷」が、第二の国歌と言われるほど愛唱されている理由を検討した「さらさらに」など、詩人による文学や日本史にまつわる12の私見を収めたエッセイ集。
[目次]
1 京都山科天智陵
2 アナーキーかぐや姫
3 山を歩く
4 さらさらに
5 北信濃烏(からす)踊り ―B級カルチャーに見る詩の原型
6 時間と空間の来歴
7 たまゆら
8 火炎技術
9 縄文モノ造りの行方
10 文明のバイパス
11 ハルノート
12 ムラ
著者略歴
[担当からのコメント]
これまで詩人として複数の詩集を発表してきた著者の宮崎氏ですが、本作では詩や言葉を扱った小論のほかにも、東日本大震災後の日本社会について語ったものや、日本の敗戦を振り返ったものなど、その話題は多岐にわたっています。長年、日本語と真摯に向き合ってきた詩人は、日本の歴史、日本の社会にいま何を思うのか。ぜひ本書でお確かめください。
[著者略歴]
宮崎 亨(みやざき・とおる)
1943年 長野県生まれ
日本現代詩人会、日本詩人クラブ、日本文藝家協会所属
詩誌「花」同人、町田詩話会同人
著書 詩集『流刑』『卑弥子』『空よりも高い空の鳥』『火の花嫁』『胎生の森』
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