子どもたちに自然体験を──宮沢賢治の思いを継ぐ私の活動記録
(著) 山田儀一
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―今の子どもたちに伝えたい、賢治の思い―
「銀河鉄道の夜」や「雨ニモマケズ」などの作品を残した傍ら、東北の自然を愛し、宗教や科学、農業にも情熱を注いだ作家・宮沢賢治。そんな彼は、現代の人々に二つのことを伝えている。それは、思いやりの心を大切にすること、そして、自然との共生を図ること。
賢治の思いを受け継ぎ、現代社会の課題である環境破壊と、人の心の荒廃という問題に向き合う著者は、地域の子どもたちを対象に、豊かな感性を育むための自然観察指導や環境教育などを実践してきた。本書は、自然の宝庫ともいえるブナの森にて、子どもたちに様々な遊びや体験を伝えた著者の活動記録である。
[目次]
☆宮沢賢治の世界と私
☆宮沢賢治を追いかけて
森での遊びや学びは、環境に対する豊かな感性を育む
はじめに
1、主題設定の理由
2、活動のねらい
3、活動について
(1)ブナの森での活動
(2)コロナ禍で「植物の凄ワザ」を考えるサイエンス活動
4、活動の成果
おわりに
あとがき
著者略歴
[担当からのコメント]
勉強にゲーム、インターネットなど、現代の子どもたちの周りには様々な課題や誘惑が溢れており、その中で「自然と触れ合う」という体験はどうしても後回しにされがちです。そんな今だからこそ、著者のように自らの経験と知識を活かし、自然の恵みを伝える大人の存在が必要とされているのだと思います。子どもたちのために何かアクションを起こしたいと考えている方は、本書をその活動のヒントとして参考にしていただければ嬉しいです。
[著者略歴]
山田儀一(やまだ・ぎいち)
1943年福井県生まれ。元福井県鯖江市吉川小学校長。
教員時代、国内の冷温帯ブナ林の山をメインに五百以上登りながら全国津津浦浦旅した。
その傍ら「地には花、人には心を」をモットーに、花壇づくりと自然観察指導を行い、豊かな感性を育む教育に努めた。
1996年第33回全国花いっぱいコンクール日本花いっぱい協会賞受賞(毎日新聞社)
2010年中日ボランティア賞受賞(中日新聞社)
2011年第60回読売教育賞最優秀賞受賞(読売新聞社)
著書に「文殊の知恵」(近代文芸社)、「地には花、人には心を」(新風舎)、「うら山と田んぼからのおくりもの」(新風舎)、「福井の理科ものがたり」(日本標準)共著、「理科教育実践講座」(小学館)共著、「ふくいの自然を楽しむ」(楓工房)共著、「私たちの夢舞台」(弘報)、「私たちの夢舞台Ⅱ」(弘報)、その他がある。
定年退職後、一・二年草の華やいだ草花を中心とした模様花壇の中断が、私に和風の庭で大好きな花木(オオヤマレンゲやヤマボウシ、ナツツバキなど)と草花(ササユリなどの山野草や宿根草、多年草など)を育てる愉しみや眺める愉しみをもたらし、元気のもととなっている。
そして、夫婦で「感性を育む国内外の旅」をしている。これまでに日本が世界に誇るJR東日本の「四季島」やJR西日本の「瑞風」、JR九州の「ななつ星」の豪華列車の深遊・探訪を愉しむ旅と並んで、瀬戸内クルーズが運営する「ガンツウ」乗船という上質な国内旅行と、世界一周クルーズや北極点到達の旅、究極の南極・ロス海への船旅などで「七つの海と七つの大陸」の七十ヵ国余りを旅して、世界の異文化を体験したり、スケールの大きな自然を堪能したり、皆既日食やオーロラ、グリーンフラッシュなど、地球上の感動的な自然現象を愉しんだりしている。それが、かつてない感動に出会う醍醐味である。深く、その土地とその季節を訪れ、そこで出会う時どきのうつろいを愛でることが、私の感性に真っ向から応え、今までにない体験を発見をもたらしている。
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