少年たちの眼に焼きついたこと:戦争に翻弄された小さな命達

(著) 宇都宮晃

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作品詳細

[商品について]
―戦争に翻弄された少年たちの苦悩―
太平洋戦争末期、長引く戦争によって物も人も不足するなか、多くの少年少女が銃後の「少国民」として戦っていた時代。
長野県の山あいの村に疎開した少年たちは、離れて暮らす家族からの手紙を心の支えに、勉強と「勤労奉仕」の日々を生きていました。戦時中、そして敗戦と、生き方が大きく変わる中で、子どもたちは果たして何を見て何を経験したのでしょうか――。
これは数人の少年の目を通してみた、戦争という厳しい現実の物語です。

[目次]
登場人物
初めての敵機(てっき)
歯軋(はぎし)り、うわ言(ごと)
勅語(ちょくご)にいびられて
終戦の詔勅(しょうちょく)
河原でのこと
桑の実
予科練(よかれん)の弟
松林の砲弾(ほうだん)
彼岸のお経
やって来たアメリカ兵
DDTとガムとチョコ
調べを聴いたリンゴたち
善光寺(ぜんこうじ)へ
別れの日に
夜行列車
帰 郷
あとがき

[出版社からのコメント]
全滅といわず玉砕といい、戦死といわず散華という。かつて日本軍はそうした言葉で戦意を高揚させ、多くの国民を戦争に動員しました。本書に登場する少年たちも、「少国民」という名前で呼ばれ、皇国の民の一員としてそれぞれの戦争を生きることを強いられました。こうした言葉は戦後忘れ去られていきましたが、権力者の美辞麗句によって多くの人々が不幸になるということを忘れてはいけないと思います。本書の少年たちと同じ思いをした方だけでなく、幸いなことに戦争を知らずに済んでいる多くの方々にも、本書を通じて戦争について考える機会を持っていただければ嬉しく思います。

【著者プロフィール】
宇都宮 晃(うつのみや・あきら)
1934年 東京に生まれる。
キリンビール(株)OB
著作 
1957年 日本今日派同人、短編「シガレット」を発表
1959年 同人誌「非存在」発行
短編、「黒いカウンター」「暗い丘」「交叉路」「創像映写機」などを発表、
2000年 「住井すゑ/一庶民との対話」を編著
龍ヶ崎文学同人「ある日の抱樸舎」

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