戦争のない世界を目指して
(著) 森本正昭
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―偉大な先人たちは、「戦争」について何を語ったのだろう―
今この瞬間も、世界のどこかで戦争の被害に苦しむ人々がいる。世界平和をめざして、問題解決の道はないのだろうか……。やがて著者は、ひとつの結論に到達する。
「隣国に友人を作ることこそが、戦争のない世界への道である。国家にはできないことでも、一個人ならできるかもしれない。過去の不幸な戦争体験がいつまでも国民を縛っていると、心理的国境は超えられない。だからこそ今、外国に友人を作ろう。そうすれば、戦争のない世界への扉が少しでも開かれるはずだ。戦争のない世界というのは、そのような小さなきっかけから起こり得るはずだからーー」
本書では、そのような思いに至る過程において著者が読み込んだ、森本哲郎著 『戦争と人間』や、エドワード・ギボン著・中倉玄喜編訳『[新訳]ローマ帝国衰亡史』など、戦争の本質を鋭く捉えた書籍を紹介する。合わせて、戦争や庶民の生活をテーマにした小説を執筆することでも知られる著者による短編小説も収録。
[目次]
「戦争のない世界を目指して」
文献研究その1 森本哲郎著「戦争と人間」 文藝春秋 1988
文献研究その2 エドワード・ギボン著
文献研究その3 トゥキュディデス 「人はなぜ戦争を選ぶのか」 最古の戦争史に学ぶ 人が戦争に学ぶ原理 太田雄一朗訳 文響社 2022
文献研究その4 ホメロスの叙事詩の世界から 川島重成著 「ホメロス叙事詩の世界― 「イリアス」と「オデュセイア」」 ピナケス出版 2023
文献研究その5 「古代への情熱」(シュリーマン) 神話なのか、実話なのか シュリーマン自伝「古代への情熱」 村田数之亮 訳 岩波文庫
文献研究その6 ジョーゼフ・キャンベル 「千の顔をもつ英雄」 解説 佐宗邦威 NHK100分で名著より
文献研究その7 萱野稔人(著)カント「永遠平和のために」~悪を克服する哲学 NHK「100分de名著」ブックス
8章 賛同者のお言葉 張一紅 (在ロンドン)
9章<むすび 隣国に友人を>
10章-1 短編小説 『電車道の少年』
10章-2 意味ある偶然 ―祖母の非日常体験―
著者略歴
[担当からのコメント]
たしかに、これまでの人類の歴史は戦争の繰り返しであったとも言えるかもしれませんが、技術が高度に発展してしまった今、やはりその繰り返しは止めなければなりません。ぜひ本作を読み、その歴史を食い止めるために私たち一人ひとりにできることは何なのか、じっくりと考えてみていただければと思います。
[著者略歴]
森本正昭
1937年 三重県伊勢市生れ
1959年 名古屋大学教育学部卒業
1959年 有名食品会社勤務
1965年 運輸省運輸技術研究所勤務
1967年 (株)電通情報処理部門勤務
1995年 日本福祉大学福祉経営学部教授
2007年 公的業務から離れ、文筆活動に努める
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