時の川べりで―詩集

(著) 石館康平

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作品詳細

[商品について]
―死ぬまでに人にはどれだけの言葉が要るのだろう―
夏が終わった/ある朝予告なしに終わっていた/空の青はいつにもまして鮮やかなのに/きっぱりと終わっていた/湧き上がる入道雲が告げる/夏というひとつの輝かしい神話の終わりを・・・・・・(本書「夏の終わり」より)
詩を紡ぐその道程で生まれ、折り重なるように絡み合いながら、詩人の望む彼方の世界からの光を浴びて、言葉たちは鈍色に輝く――挑戦と懊悩の中で詩作に踏み出す詩人の感性が、読むものに静謐で静かな感動を呼ぶ、渾身の第一詩集。

[目次]
(一)時の祭り
永遠
ある朝
初夏の祭り
夏の日の思い出
夏の日の午後
夏の盛り…キリコの街
四季
夏の輝き

秋 2
冬の一日
春の夕暮れ
吟味に耐える夏
四季 2
夏の終わり
(二)天の岸辺
ケルビン零度の彼方
大気
空(そら)のりんご
宇宙飛行士の帰還
オリオンの向う

海よ
飛行機
回転
流星
空(そら)
夕べの太鼓
暗黒の青空
永遠 2 (空(そら)のポスト)
(三)遠い花火
草の実(み)
森の祭り
空蝉(うつせみ)
一日
蝉の一生
帰郷
そのとき
深夜の訪問者
桜の下にわれ死なむ
薔薇よ
遠い花火
落葉
夕暮れ
時の川べりで
永遠 3(永遠の棲(す)み処(か))
(四)渚の風景
遠い爆音
唯心論 1
唯心論 2
線路
汽笛
岩手山
人類みな兄弟
屋根にのぼった地虫
記憶の桟橋
海辺にて
フロストの分かれ道
言葉

魚(さかな)
文字のない本
夕べのシルヴァーライニング*
出アフリカ記
永遠 4 (波止場にて)
(五)エッセイまたは過冷却の水
しあわせ
ラスコーの夕日
はじめに言葉ありき
赤ん坊の言葉
悲しさの定義
進化論談義
夜明けのオリオン
記憶
明暗
たんぽぽ
生きているのは体に悪い


夕べのヴァイオリン
魂のありか
手袋 (あとがき)
あとがき 2
著者略歴
電子書籍版へのあとがき

[担当からのコメント]
医学生物学の頭脳の神経が、文学という新たな領域でどの様な言葉の火花をちらせるのか、本書に収められた詩作には詩人の過去と未来の何れにも否応なく惹きつけられる、そんな力があります。忙しなく不確かな今だからこそ詩の言葉は心に響く、そんな体験をぜひ本書を通じて味わっていただければ嬉しく思います。

[著者プロフィール]
著者略歴
石館 康平(いしだて・こうへい)
一九三七年 北海道生まれ
一九六四年 東京教育大学理学部卒業
一九七〇年 大阪大学大学院理学研究科生化学専攻博士課程修了 理博
一九七〇―一九八九年 国立予防衛生研究所(現国立感染症研究所)
一九八九―二〇〇三年 米国コネチカット大学医学部 
 にて医学生物学領域の業務及び研究に従事

著書
二〇一五年 詩集 『時の川べりで』(原人舎)

訳書
一九八七年 ケラー『動く遺伝子』(石館三枝子との共訳 晶文社)
一九九三年 サックス『レナードの朝』(石館宇夫との共訳 晶文社)
一九九七年 ランバウ、ルーウィン『人と話すサル「カンジ」』(講談社)
一九九九年 ゲーツェル『ポーリングの生涯』(朝日新聞社)
 ほか

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