神の嘆き
(著) 筑紫昭和
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建国以来、言葉では表現できないほどの屈辱的惨敗を味わわされ、かつ多くの同胞を死に追いやった日本民族なのに、その舌の根も乾かぬうちに今度は我々の政権によって、暴走列車にいやおうなしに押し込まれた。
この列車にはブレーキもついてないし途中停車駅もない。窓も閉めきりである。運転手はしばしば交代しているようだが、その進路は決められた軌道路線をあくびをしながらただ走るだけ。乗客となった国民は最初、たいした借金ではないと安心して身を任せていたが、列車が速度を増すに従って次第に背中に背負った借金の重さを感ずるようになる。
著者プロフィール:
筑紫昭和
昭和二年十一月十三日生まれ
熊本県出身
早稲田大学第一法学部中退
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