続・広瀬川を望む丘にて:法律ふたり、人生随想

(著) 藤田宙靖

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作品詳細

[商品について]
―法の窓から見る風景の豊かさ―
本書は、行政法学の俊英として若くして第一線に飛び出し、長く斯界を牽引してきた藤田宙靖氏と、市民のための身近な法律家として地域で長く活躍してきた弁護士の藤田紀子氏の両氏による、法曹人生の情景を綴った随想集である。
「坊主と教師と裁判官にだけはなりたくない」と公言していた宙靖氏が行政法学の道を歩むまでや、身近な問題から世相を反映する問題まで様々な問題を扱う紀子氏の多忙な日々など、無味乾燥な法律の中にある人々の人生を鮮やかに照らした本書は、法学に関心を持つ方はもちろん、一般の方でも面白く読める内容となっている。

「目次]
はしがき
第1編 残照の中に
Ⅰ 行政法との出会い
Ⅱ 赤門弓友会
 1 赤門弓友会今昔
 2 私の京大戦
 3 四年間を振り返って
Ⅲ 随想二篇――『法曹』寄稿文より
 1 広島・東京・仙台
 2 ベルリン訪問記
Ⅳ 献辞六篇
〔追悼・回想〕
 1 渡辺洋三先生と私
 2 分岐点になった総理の一言――行政改革会議(橋本龍太郎氏追想)
 3 追想 山本草二先生
 4 柳瀬良幹先生と廣中先生――わが心の故郷・東北大学――
〔祝辞〕
 1 樋口陽一さんと私
 2 石川正君と私
V ものの考え方について――『法学セミナー』巻頭言
 1 東日本大震災一年
 2 再論・東日本大震災一年
 3 実務家の「引き出し」
 4 法科大学院(ロウ・スクール)の悲劇
 5 「理論」と「現実」
 6 「学説」を理解するということの意味
Ⅵ 残照の中に――『書斎の窓』連載
 1 金華山
 2 安芸の宮島(厳島)
 3 鵜島
 4 鳴子
 5 十和田
 6 仙台
第2編 法律事務所の窓から
Ⅰ ひと筆「地方に住んで」
Ⅱ 弁護士日記
 【二〇〇〇年(平成十二)三月〜】
 【二〇〇一年(平成十三)】
 【二〇〇二年(平成十四)】
 【二〇〇三年(平成十五)】
 【二〇〇四年(平成十六)】
 【二〇〇五年(平成十七)】
 【二〇〇六年(平成十八)】
 【二〇〇七年(平成十九)】
 【二〇〇八年(平成二十)】
 【二〇〇九年(平成二十一)】
 【二〇一〇年(平成二十二)】
かいせつ
著者略歴

[出版社からのコメント]
法律家にとって条文や判例以上に「ものの考え方」が大事であるといわれますが、本書には二人の法律家の人生から芽吹いた「ものの考え方」が綴られています。人の社会を豊かにするために存在する法律を、本書を通じてより身近に、より気軽に感じていただければ嬉しく思います。

[著者プロフィール]
藤田 宙靖(ふじた・ときやす)
昭和15年(1940年)4月6日東京都大田区生れ。
東京教育大学付属高校を経て、昭和38年(1963年)3月東京大学法学部卒業。
東京大学法学部助手、東北大学法学部助教授・同教授、東北大学大学院法学研究科教授、最高裁判所判事を経て、東北大学名誉教授、日本学士院会員。
著書に、『公権力の行使と私的権利主張』(1978年・有斐閣)、『西ドイツの土地法と日本の土地法』(1988年・創文社)、『行政法学の思考形式』(増補版)(2002年・木鐸社)、『行政組織法』(2005年・有斐閣)、『行政法総論』(2013年・青林書院)、『行政法入門』(第6版・有斐閣)、『最高裁回想録―学者判事の七年半』(2012年・有斐閣)、『裁判と法律学―「最高裁回想録」補遺』(2016年・有斐閣)、等々がある。

藤田 紀子(ふじた・のりこ)
昭和21年(1946年)2月23日宮城県古川市生れ。
宮城県立第一女子高校を経て、昭和43年(1968年)3月東北大学法学部卒業。
司法修習生を経て、昭和46年4月弁護士登録。
仙台弁護士会に所属。
藤田綜合法律事務所所長。

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