近世考 : 西鶴・近松・芭蕉・秋成

(著) 日暮聖

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―「近代」とは何か、今や切実となったこの問いに江戸文学から答えを挑む―

貨幣経済の進展した日本の近世において、目の前で人間の幸福観が大きく変容していく有様を文芸はどの様にとらえ、表現してこうとしたのか――「今の都も世は借物」をはじめ井原西鶴の作品から人と物の関係の本質的な変容を捉えようとした「西鶴――経済社会の小説」、近松門左衛門の作劇法から貨幣経済を生きる人々の死生観と作品読解の問題に迫った「『女殺油地獄』の作劇法」、存在の希薄な現実という世界の変容に物語と言葉で対峙した上田秋成と『雨月物語』から近代を改めて問おうとする「美しい死からの反転――『浅茅が宿』の三つの物語」など、刺激的で挑戦的な論考を収めた新たな視点の近世日本精神史。



[目次]

西鶴――経済社会の小説

西鶴――破滅の行方

『女殺油地獄』の作劇法

『心中宵庚申』――夫婦心中に見出した死のかたち

『心中宵庚申』――貨幣経済社会で滅びゆく者たち

芭蕉の「わぶ」

杜国の詩情――冬の日「こがらしの巻」より

軽薄なるものの音色――『猿蓑』市中の巻より

「貧福論」の考察――経済社会と徳

美しい死からの反転――「浅茅が宿」の三つの物語

【付】 精神史としての近世――『廣末保著作集』完結によせて

あとがき

初出一覧

著者略歴



[担当からのコメント]

お金、幸福、道徳、人間性、そうした言葉が現代社会を想起させるのは、まさにこうした言葉に象徴される問題に私たちが晒されているからですが、宗教や道徳によって支えられていた社会が貨幣によって大きく変容するという現実は、実は日本の近世から起きていたことでした。近世文学の中で生まれた近代への問題意識を今の世に改めて問い直す契機として、ぜひ本書を多くの方にご活用いただければ嬉しく思います。



[著者略歴]

日暮 聖(ひぐらし・まさ)

専攻 日本近世文芸

1993~2010年法政大学在職

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