地底の生物: 清水正之 作品集

(著) 清水正之

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作品詳細

スサマジイばかりの想像力と、溢れんばかりの空想力……。これらの精神が一体となって展開されるコースターアートの魅力とは?
 画家、清水正之の魅力がいっぱい詰まった、地底に住むという生き物の世界。みんなが楽しめるような、見て楽しめるような絵が描きたいという信念をもとに、次々と生み出される個性的な生物たちが、ひとつの場所に集まった!
 それはさながら空想動物園であるし、また想像力の地底旅行でもある。そこにうごめく地底生物(地底人)たちの奇抜さ、底抜けの愉快さ!
 ……かつて天才科学者とうたわれたニコラ・テスラは「地球2分割破壊法」と称して、地底を真っ二つに割ろうと考えた。このエキセントリックでユニークな理想世界に勝るとも劣らない想像力に与し、画家はペンを走らせる。すると面白いことに、画家の手から、神のお告げの如く呼び覚まされた生き物たちが、キャンバスとしてのコースターのもとに召喚されてゆく。それはさながら、ダーウィンの生物学研究の精華である進化論に基づく、生物進化の未来をも予兆するかのような合理性に基づいて、である。
 清水正之は、中央展である一期会において多くの賞を受賞している画家で、1975年、20歳のとき独学で絵画をはじめた経歴を持つ。例えば2014年制作の「ダークマター」におけるような凄まじいばかりの構想力、色彩力は、これを見るものを圧倒させる破壊力を持つ。それは未知の物質であるダークマターの存在を予見するかのような趣きで、まさに知的でさえもあるのだ。
 とにかくまずは、清水のコースターアートを見ていただきたい。そして驚愕してほしい。本書はまさに、感覚的にも知的にも楽しめる一書なのだから。

著者プロフィール:
1955年 静岡県磐田市生まれ。
1975年 20歳の時、独学で絵画をはじめる。
1983年 静岡県展奨励賞
1985年 静岡新聞主催 富嶽文化賞展入選
1990年 イタリア大使館主催展覧会 大賞
1991年 努力賞受賞(一期会)
2004年 佳作賞受賞(一期会)
2010年 増山賞受賞(一期会)
2011年 ハートアート展 ローマ賞
2012年 ハートアート AIDSチャリティー
2012年 国立新美術館 大賞
2014年 クサカベ賞受賞(一期会)
2014年 ハートアート展 金沢21世紀美術館
2014年 ハートアート展 埼玉県立近代美術館

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