看護の本質。こうした大きな問題提起に対し真摯に応えた一冊。

看護のこころ: 忘れえぬ精神科病棟の人たち

広野 照海/著

発売日:2017年8月9日

500円(税込)

装幀

カバー/22世紀アート

デザイン/eEREDEs


発行形態:電子書籍

ジャンル:ライフ



 本書は日本ハンセン病学会第11回コ・メディカル学術集会において、研究発表を行った「『クライエント』の認識について」を加え、増補版として刊行したものです。

 

 わたくしは、昭和三八年八月より国立療養所多磨全生園精神科病棟に勤務しましたが、神経疾患(ハンセン病)は手足等に傷や熱傷を負っても局所の安静が保たれにくく、精神障害の合併により療養上の課題への対応に、しばしば無力感を覚えたものです。

 

 こうしたなかで、優れた医療技術の開拓に果敢に立ち向かわれる医師・上司のもと、学ぶ機会に恵まれたことは幸せでした。

 

 長年多くの方々に辛苦を与えてきたハンセン病は、ようやく鎮静の期を迎え、平成八年四月「らい予防法」は廃止され、その役割を終えました。

 

 昭和六三年九月、わたくしは樋口康子日本赤十字看護大学教授(当時・のち学長)のご講演を拝聴し、「看護の本質はいまだ明確になっていない」と伺ったことは忘れられません。こうした大きな問題提起に対し、真摯に応えていくことが、同職のみなさんに求められた未来の灯し火ではなかろうかと思います。

著書プロフィール


広野 照海(ひろの てるみ)

 

大正14年 岩手県に生まれる。

太平洋戦争中軍属として東南アジアに従軍。

戦後は看護助手として精神科病院に勤務。

昭和37年 岩手高等看護学院卒業。

昭和38年より国立療養所多磨全生園に勤務。

昭和61年 3月定年退職。

平成7年10月より看護論研究会を主宰。

平成18年 放送大学卒業。

 

日本看護協会会員

東京都看護協会名誉会員

日本文芸家協会会員

日本精神科看護協会会員

 

著書

『看護のこころ』(短歌新聞社)

『看護論への歩み』(ゆみる出版)

『看護のめぐりあい』(けやき出版)

『ナイチンゲールとマズロー』(さんこう社)

『広野照海作品集(小説)』(近代文藝社)

 


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コメント: 1
  • #1

    とまとポタージュ (木曜日, 07 12月 2017 19:07)

    『看護とは人間の尊厳性の維持を援助する精神・学問・技術である。』この言葉は看護師を目指す者として大きな衝撃を感じた。看護師は医師の補助者であり、患者やその家族ができる限り質の高い生活ができるように支援することだと思っていたからである。看護の本質を自分とは違う視点で捉えていて改めて看護の在り方について考えさせられた。

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