スポーツの社会的意味と経済を結ぶ、一冊。

政治・経済、そしてスポーツ :

競争の現代的意味

杉崎 隆晴/著

発売日:2017年5月22日

500円(税込)

装幀

カバー/22世紀アート

デザイン/桜真紀


発行形態:電子書籍

ジャンル:教養



 スポーツの意義を論じる際に特に気を付けなければならないこととは、その社会的・心理的意義をも視野に入れた総合的な見解を示すということである。即ち「スポーツを行うことはよいことだ」というような場当たり的な意見ではいけないのであり、スポーツの本質を見据えた確固たる論理形成をこそ、その信念とせねばならないのである。

 

 その視点から書かれた本書『政治・経済、そして、スポーツ 競争の現代的意味』は、スポーツにおける哲学的・倫理的(道徳的)意義、社会的意義、心理的意義が総合的に論じられており、目の覚めるような見解が散りばめられている。「スポーツとは何か」「今、何故スポーツなのか」「スポーツを行うことにはどういった意味があるのか」といったスポーツに対しての哲学的疑問にまで着手しており、スポーツを単なる「純粋に勝敗を争う競技」とか、「健康増進のための手段」としてのみ捉えてはいけないということが分かる。 

 

 スポーツとは、具体的には世界とのCommunicationであり、またcommon senseである。したがってスポーツが健全に発展することと、全社会的な信頼関係が築かれることとは平行しているはずである。その意味からCommunityとしての政治・経済関係をも視野に入れた普遍性のあるアプローチが重要となってくる。

 

 それと共に、スポーツにおける心理的意義も重要である。スポーツの語源である「気晴らし」に依拠して、スポーツを単に「ストレス解消」のための手段と単純に考えるのではなくて、攻撃行動や欲求階層(マズローによる)といった心理学理論を踏まえて考察するとともに、フェアプレイ精神やアマチュアリズムとかいった哲学的分野にも踏み込まなければならない。多くの心理学者は、サイコロジーの語源が、精霊の中でも特に人間の精霊を扱う哲学的研究分野を表す言葉であったことを忘れている。

 

 スポーツとはそんな奥深い、哲学的な世界観なのだということを本書はくまなく教えてくれるのだ。

 

 つまり本書は、スポーツの社会的意味からスタートし、最終的にはそれを心理的意味へと拡張する形で書かれている。その際、「競争」「興奮」「非暴力的」「道徳的」「アマチュアリズム」といった概念を導入し、理論構成を確固たるものにしているのである。実に驚くばかりだ。

著書プロフィール


杉崎隆晴(すぎさき たかはる)

1948年東京生まれ。評論家。

 

本名が珍しいため有名になった時に困ると思い、中学3年生の時に、このペンネームを作った。

小学校の時、常にクラスで1、2番の成績であったが、おかしいと思ったことはすぐに言葉に出していたため理屈っぽいと思われて、普通は成績のよい子が選ばれる学級委員に一度も選ばれることがなかった。特に、6年生の時は、各学期で男子2名女子1名が選ばれていたので、成績が1番の著者は、人気投票で30名中6名(当時の1クラスは50名以上!)の中に選ばれなかったことになる。

 

続きは、特集記事で

 


関連商品


感想を送る


この本へのご意見・ご感想をお待ちしております。

メモ: * は入力必須項目です

新刊お知らせメール