雁がね

西川 日惠(著)

発売日:2016年3月10日

この歌集『雁がね』の巻頭に「逝きたまひし師」の一連がある。そのなかに、 雁(かりがね)のわたるを見たるこの朝(あした)酔茗先生逝きたまひし記事 という一首があって、「酔茗先生」とはまさかあの詩人の河井酔茗ではあるまいと一瞬思った。ところが、あとのほかの作品でやはり明治時代から活躍した口語派詩人の河井酔茗であることが分かった。この歌集の著者、西川日恵氏はその教えを受けているのである。その歌のあとに、 継橋の修復なりて四月八日手児奈の祭りに歌碑建てられぬ という一首が目につく。著者は、万葉の真間の里の、亀井院の住職であられる。西川氏と言うよりは、西川師と言うほうが適切とも言える人である。 

 

「歌集『雁がね』の初めに 宮地伸一 」

 

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