底なしの物欲強欲貧欲支配欲がいっしょに つるんで踊った大芝居ー(本文より)
国粋主義者として政治活動に努めた祖父・高田良平。そして日本社会党議員として活躍した左派政治家である父・高田富之氏。右派・左派と、真反対の思想を持つ両者に挟まれて育った著者。
常にどこか矛盾の中でせめぎあい、その少なからざる非現実的な日常の中で、欲望や思惑渦巻く人間模様を目の当たりにしてきた著者が、自身の視点と思想で切り開き、あるいは断ち切らんとする、この国の本当のかたちとは。
高田良平・富之両氏を記念して建てられた資料館「瑞宝館」館長・雨宮惜秋氏が綴る自伝的社会小説。
著者プロフィール
雨宮惜秋(あまみや せきしゅう)
昭和19年2月、東京生まれ。
日本大学法学部卒。
2004年に画家から文筆業に転身。
近代史資料館・瑞宝館館主。
三郎 (水曜日, 06 12月 2017 11:16)
札束にそよぐ葦、忖度する葦、アウフヘーベンする葦、35億を睥睨する葦、ちがうだろー!と叫ぶ葦、将棋界でフィーバーした葦、インスタ映えを狙う葦、うんこドリルを売りさばいた葦、今年も世間を賑わせた葦はあまたあれど、もっと囁く葦に耳を傾けてもいい。