世界人権宣言の研究【電子書籍版】: 宣言の歴史と哲学

(著) 寿台順誠

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作品詳細

「各自の人間観が「特殊」(相対的)なものであるということを自覚した上で、なおかつ人権に関する「普遍的」合意を成立させるには、人権はいったいどういうものとして再構成すればよいのであろうか」(まえがきより)
現代世界における人権の共通基準である世界人権宣言。その起草過程を調べるという研究方法を通して、同宣言の哲学的立場を検証し、歴史的・思想的課題を論じる。また、宣言の成立過程と関連させて人権の二分法の問題についても考察する。
日本における人権史研究に多くの示唆を与える書。

(目次)
第一部 世界人権宣言の起草過程――宣言の哲学に関する歴史的考察――
第一章 世界人権宣言の起草過程
第二章 世界人権宣言における人権の二分法の問題
第三章 世界人権宣言の起草過程における人権の正当化根拠の問題
第二部(補論) 世界人権宣言の起草過程における「少数者の権利」条項削除の問題

【著者プロフィール】
寿台順誠(じゅだい・じゅんせい)
1957年、真宗大谷派正雲寺(名古屋市中川区)に生まれる。1981年3月、早稲田大学第一文学部ドイツ文学科卒業後、僧侶として正雲寺に勤務するかたわら1982年4月、同朋大学文学部仏教学科に編入学して仏教(浄土真宗)を学ぶ。1984年3月、同大学卒業後、関西のいくつかの寺院に勤めながら靖国問題·部落差別問題等に関する仏教者としての社会的諸活動を経て、1990〜1993年、参議院議員翫正敏(当時)の公設第一秘書を務め、平和と人権に関わる諸問題(PKO・戦後補償等)に関わる。
秘書辞任後、1994年4月、横浜国立大学大学院国際経済法学研究科修士課程において国際関係法を学び(1997年3月、同大学院修了)、1998年4月からは一橋大学大学院法学研究科博士後期課程において憲法を学ぶ(2007年3月、同大学院退学)。また、この間、1999年には浄土真宗本願寺派光西寺に入寺(真宗大谷派から浄土真宗本願寺派に転派)、2001年に同寺住職に就任、現在「学びの場」としての寺作りを模索している。
さらに最近では、2011年4月より早稲田大学大学院人間科学研究科修士課程においてバイオエシックス(生命倫理)を学び(2014年3月、同大学院修了)、2016年4月からは早稲田大学大学院社会科学研究科博士後期課程において日本文化論を学んでいる(現在の研究テーマは「安楽死の日本文化論」)。
住所:〒190-0021 立川市羽衣町3-20-16 光西寺
(ホームページ:http://www.kousaiji.tokyo/)

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