批孔論の系譜:中国人の思考基底を探る

(著) 松尾善弘

Amazon

作品詳細

[商品について]
―孔子が生きていた時期は、中国の時代区分のうちどれにあたるか?

1.西周王朝期 2.春秋期 3.戦国期

正解は、本書「尊孔論と批孔論」をご覧ください。
10年もの間続いた文化大革命(1966〜1976)の後半、文革派は、儒教が社会主義の根幹をなすマルクス主義とは相容れない観念的・唯心的なもの、またはブルジョア階級の思想だとして、孔子・林彪批判を展開する(批林批孔運動)。本書に収録された「尊孔論と批孔論」論文などは、まさに文革と同時期に書かれ、そのような当時の批孔論の様相を詳らかにする。——批孔論を通して中国人の思考基底を浮き彫りにする、著者の意欲作。

[出版社からのコメント]
本書の『論語』読解はマルクス主義的に行われます。たとえば、『論語』の「愛人」における「愛」の解釈においても、そこに階級的制約の問題を見るのです(「民之於人(衛霊公)」解)。『論語』のイデオロギー的読解を今まで見たことが無かったという人もいるでしょう。ぜひとも本書で、そのスリリングな読解に触れてみてください。

[著者プロフィール]
松尾 善弘(まつお・よしひろ)
1940年生まれ。
1959年 東京教育大学漢文学科入学。
1963年 同大学院修士課程入学。
1967年 同博士課程入学。
1975年 鹿児島大学教育学部に着任,現在に至る。
《著書》
『漢語入門―発音編―』白帝社 1989.4発刊
『漢語入門―文法編―』白帝社 1993.3発刊
『唐詩の解釈と鑑賞&平仄式と対句法』近代文藝社 1993.4発刊

新刊情報