男の恋の分析学

(著) 中本征利

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作品詳細

[商品について]

―女性の機嫌を取る手段は4つある。言語・金銭・肉体…もうひとつはなんでしょうか―

1、放置  2、感受性  3、客観視

正解は、本書 第2章5節「奉仕」をご覧ください。

本書は、男性の恋を分析する。出会いから始まり、女性との関係を築く過程で男性がするべき振る舞いや駆け引きについてを考察している。著者は、京都大学医学部を卒業し、後に精神分析クリニックの開業経験を持つ。著者の人はなぜ恋をするのか、恋をしなければどうなってしまうのかという疑問から分析された恋愛の心理は、時に衝撃的な事実を突き付けてくる。誰しもが一度は悩む恋愛。その本質を掴むことができる一冊。



[目次]

プロローグ 男はなにゆえ女を求めるか

第一章 原則

第二章 恋愛作法

第一節 出会い

第二節 告白

第三節 情報

第四節 演出

第五節 奉仕

第三章 呪術

第一節 言葉

第二節 遊び

第三節 まなざし

第四節 肉体

第五節 金

第四章 女心(一)

第五章 女心(二)

第六章 売りと買い

第七章 攻撃と詐略

第八章 操作・拘束・共犯

第九章 女の造形

第十章 想像による創造

第十一章 男の解体

第十二章 現実と帰結

終章 恋と死

註釈

第一章

(注一 同一性幻想)

第二章 第一節

(注一 思春期)

第二章 第二節

(注一 アウグスティヌスとルソー)

(注二 井筒の恋)

第二章 第三節

(注一 君の名は?)

第二章 第四節

(注一 儀式)

(注二 右大将道綱母)

(注三 性交及びそれに伴う快感に関しての解剖生理学的知見の概要)

第三章  第一節

(注一 異界探訪譚)

(注二 修辞)

(注三 男女間で飛び交う言葉の変容)

第三章 第二節

(注一 遊びは葛藤の表現であり治癒である)

(注二 男が女の世界全体になってしまう例)

第三章 第三節

(注一 まなざしを通して他者の気分や意図を推測する)

第三章 第四節

(注一 生殖)

第三章 第五節

(注一 金銭ヴィールス説)

(注二 金銭の心理的意味 金と性)

第四章

(注一 二重拘束)

(注二 恋愛を機として精神変調に陥るケース)

(注三 性的感情の発達停止)

(注四 身体像の変容)

(注五 原光景)

(注六 性的行動化)

(注七 女性は何回性交可能か?)

(注八 性的同一性に対する環境因子の影響)

(注九 オイデプス葛藤とペニス羨望、女性における先験的外傷)

第五章

(注一 怒らせて欲しい・怒っても責めないで欲しい)

(注二 宮廷愛 amour curtois)

第六章

(注一 売春小史)

(注二 共食・遊び・性交)

(注三 交差いとこ婚)

(注四 キリスト教批判)

(注五 秘蹟)

(注六 エロイーズと和泉式部)

(注七 仏教における性への対処)

(注八 働く女性とフェミニズムの出現)

(注九 家庭の中に閉じ込められた女性)

(注一〇 ベルエポック)

(注一一 摂食障害)

第七章

(注一 フェミニズム批判)

(注二 レイプ)

(注三 女が男を振る場合)

(注四 ミルについて)

第八章

(注一 責任転嫁の手法)

第九章

(注一 女はモデルを欲している)

(注二 思い出す事は自己の成長の再体験)

第十章

(注一 四句分別)

(注二 行為の相互性は恋愛と宗教においてのみ顕著な事)

(注三 宗教とエロス)

(注四 「貴女は私の鏡」)

第十一章

(注一 「自我は死だ」)

(注二 運命と才能)

第十二章

(注一 直接的存在)

(注二 エロスと思惟)

(注三 死の考察)

(注四 心中とストーカー)

参考文献

著者略歴



[出版社からのコメント]

本書は、男性の恋愛という視点で書かれているため、男性にとっては自己を省みるための一冊になると思います。しかし、その恋愛の対象である女性にとっても有益な記述があります。それは男性の心理描写についてや女性の恋の型とその背景について記されている点です。自身の傾向を知り、男性や恋愛と向き合うひとつのきっかけにしていただけると幸いです。



【著者略歴】

中本 征利(なかもと・まさとし)



1966年京都大学医学部卒業。精神医学、精神分析学専攻。公立豊岡病院・三国ヶ丘病院・北野病院勤務を経て、1976年から大阪近郊尼崎で精神分析クリニークを開業し今日に到る。その間山村道雄氏に教育分析を受ける。1985年より1997年まで研究会「大阪精神分析ゼミナール」を主催。日本精神分析学会・日本心理臨床学会会員。



主要著書



存在と性             勁草書房     1984

フロイトとヘーゲル        勁草書房     1985

心理臨床大事典(共著)      培風館      1992

 精神分析療法・性格分析の項担当

精神分析技法論          ミネルヴァ書房  1995

転移/逆転移(共著)       人文書院     1997

共感と解釈(共著)        人文書院     1999

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