雲南 : 森山晴美歌集【電子書籍版】

(著) 森山晴美

Amazon

作品詳細

[商品について]
―時の河のせせらぎに、ゆっくりと身をゆだねる―
移りゆく日常のなかで紡いできた言葉には、かけがえのない時間が詰まっている。
長く携わってきた教育の世界から退き、定年後は歌誌「新暦」を毎月発行するかたわら、旅その他さまざまに好奇心を満たしてきた日々。その間に思いがけずも早く夫が逝き、人生の一つの終結を痛感することになった――。十代より現代短歌の地平を目指してきた著者が、六十代の歌を中心に、歌人としての今を見つめた『グレコの唄』、『月光』に続く第三歌集。

[目次]

愉 楽
中国歴史博物館名品展
雲の領域
ニューヨーク
幼 子
ザボン
女 流
ロサンゼルス
考へる会―「海外の生活と教育を考える会」
泥の一団

落葉の章
星 座
樫のテーブル
ミクロコスモス―映像を見て
青葉冷え
浜松町駅
ポスト
花 束
新吉原界隈
スプーン一杯
時 代
薔薇とまなざし―大西民子歌集『光束ねて』の扉の写真に
偶 見
春氾濫
編集風景
形状記憶合金
多摩川早春
桜ばな

シネマ
古代史
昭和30年ごろ
生 物

世 界


冬の旅
友 達
雲 南
帽 子

春の三角
五 月
テ ロ
人逝きて
名 称
駅にて
北海道

方代忌
捨てる
ジャンプ
土と水
老 人
青梅雨
出 雲
沙羅枯るる
武蔵野書店の頃―悼柴川のぶ
隅田の花火
雲南ふたたび
青空を溜(た)む
猫のゐる風景
万治の石仏
地の霧
また或る日
マチュピチュ
あとがき
著者略歴

[出版社からのコメント]
日常の時間の中で、日常の言葉を使用して詠まれる短歌には、どこか日常の風景に異なる角度から光を当てるプリズムのような、不思議な力があるのではないかと思います。本書の中にある日常が、どのような光を当てられどのような景色を見せるのか、ぜひ手に取って味わっていただければ嬉しく思います。

【著者略歴】
森山 晴美(もりやま・はるみ)

略年譜
1934年5月30日 東京都立川市に生まれる
1952年1月1日 都立立川高校在学中に歌誌「新暦」創刊に参加
1953年 東京教育大学(現・筑波大)国文科入学、大学歌人会に参加
1954年 第一歌集(常版)(『鋭い街』(大学歌人会)刊行
      合同歌集『列島』(大学歌人会)参加 青年歌人会議に参加
1960年 合同歌集『新鋭12人』(短歌新聞社)参加
1972年 第二歌集『わが毒』刊行(短歌新聞社)刊行
1986年 第三歌集『畑中の胡桃の木』(短歌新聞社)刊行
1995年 都立高校定年退職
1998年 第四歌集『グレコの唄』(現代女流短歌全集)(短歌新聞社)
      第五歌集『月光』(花神社)(ながらみ現代短歌賞受賞)
2003年 『森山晴美歌集』(現代短歌文庫)(砂子屋書房)
2007年 第六歌集『雲南』(ながらみ書房)
2011年 第七歌集『春信』(角川短歌叢書)
2014年 エッセイ集『よしのずいから』(森山晴美集Ⅰ)(績文堂)
      歌論集『うたびとⅠ』(森山晴美集Ⅱ)(績文堂)
      歌論集『うたびとⅡ』(森山晴美集Ⅲ)(績文堂)

現在
現代歌人協会会員・日本歌人クラブ参与・日本文芸家協会会員
新暦短歌会 編集発行責任者

新刊情報