筑後川渡船転覆: 駿介と副田先生

(著) 鶴良夫

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作品詳細

[商品について]
——先生との出会いと別れ、少年の心の成長を描いた、どこか懐かしい心温まる物語。

太平洋戦争が勃発してから1年4ヶ月が過ぎ、国民学校の5年生になった駿介のクラスの担任になったのは、この春新しく赴任してきた副田美代次先生だった。「兵隊さんのような」先生の授業は厳しかったが、駿介はそんな先生の授業が好きだった。なかでも、艶のある声で行われる朗読は時間を忘れさせるほどだった。事件が起きたのは、6年生の秋の遠足。その日は朝から、今にも雨がふりそうなどんよりとした曇り空で、駿介も悩みを抱えていた。

[出版社からのコメント]
戦時中の小学校(国民学校)を舞台にした小説は、戦争を正面に描くが多くなりがちです。そんな中、本書は戦争中であっても不断に営まれていた、普通の小学生の生活(先生との交流、悩みを乗り越え成長する姿)が描きます。とはいえやはり戦争が行われているという前提は、読者にどこか緊張感をあたえ、それが本書を他にはない魅力的なものにしています。

[著者プロフィール]
鶴 良夫(つる・よしお)
1932年,佐賀市に生まれる。
著書に『ガンバレ!理枝先生』(ぎょうせい)。『佐賀ん町を馬鉄が走る』(リーベル出版)これは,1988年2月13日から6月14日まで『佐賀新聞』に連載。『筑後川渡船転覆』(リーベル出版)。『岸岳城へ翔ぶ』(鳥影社)がある。

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