兵庫県 花の歴史探訪――多様な植物相とそれに魅せられた研究者たち

(著) 橋本光政

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作品詳細

[商品について]
――国指定天然記念物の夫婦杉(妙見杉)は1991年に倒壊しましたが、その原因は次のどれだったでしょうか。
1.地震、2.台風、3.落雷
正解は、本書アルバム編「2-1 32 但馬妙見山の自然・国天の象徴・夫婦杉の倒壊とその後」をご覧ください。
北は日本海に、南は太平洋に面する兵庫県は、日本屈指の多様な植物相を持つ地域として知られ、いまも多くの研究者や愛好家を魅了し続けている。ケンペルやチュンベリー、シーボルトらに始まり、牧野富太郎や田代善太郎が黎明期を支え、そこから多くの研究が生まれた兵庫県のフロラ研究、本書はその足跡を、長く県下のフィールド調査・採集に情熱を傾けてきた著者が、貴重な写真や資料と共にまとめて解説を付した現代の植物誌である。希少種の植物アルバムとしても、植物研究の資料としても、お楽しみいただける内容になっている。

[目次]
兵庫県 花の歴史探訪(カラーアルバムの部)
序論・アルバム編

兵庫県 花の歴史探訪(解説等・読本の部)
序論 ケンペル、チュンベリー、シーボルトの兵庫

牧野富太郎と兵庫県
1 富太郎と阪神・神戸
2 富太郎と播磨
3 富太郎と但馬
4 丹波で踊る富太郎
5 牧野富太郎と田代善太郎の淡路
特1 兵庫県のフロラ解析は二つの博物学会が始動
特2 もう一人の先導者・田代善太郎と兵庫県
特3 博物学会から兵庫県生物学会・兵庫県植物誌研究会へ
特4 人と自然の博物館+頌栄短期大学の標本を基準に
アルバム編・索引
本文解説・索引
あとがき
著者略歴

[担当からのコメント]
研究も分野によってそのやり方は様々ですが、フィールドワークを主体とする研究は、今も昔もどこか人の探究心や冒険心をくすぐるような不思議な魅力があります。人類未踏の地を冒険することはなくなっても、1年という短い期間でも様変わりする生命の相の探究は相も変わらず面白い、本書はそんな気持ちを味わうことができる作品です。

[著者の略歴]
橋本光政:はしもとみつまさ

1942年 兵庫県養父市生まれ
金沢大学理学部・大学院修士・高校教師・兵庫県立人と自然の博物館学芸員兼主任研究員・県立教育研修所高校研修課長、県立高校長、日本博物館学芸員、樹木医、環境省自然環境指導員・兵庫県自然保護指導員、兵庫県立大学 理学部及び工学部講師を歴任。

主な著書
「図解植物観察事典」地人書館:1982年(共著)著者代表、「播磨の植物」のじぎく文庫(神戸新聞):1981年 編集委員長、「兵庫県の樹木誌」 兵庫県農林水産部豊かな森づくり推進室:1995年:著作・編集、大屋町史「自然編」 大屋町教育委員会:2001年:著作・編集統括、「しそう森林王国 巨樹・銘木」 財団法人しそう森林王国協会:2005年(共著)、「ひょうごの巨樹・巨木 100選」 財団法人兵庫県林業会議:2005年:著作・編集、

受賞例 兵庫県生物学会研究奨励賞:1972年、金沢大学ハーバリウム10万点収蔵記念 植物標本展最優秀賞:1982年、日本植物地理・分類学会賞1999年、兵庫県教育功労者表彰:2003年、兵庫県知事功労者表彰・2005年、環境大臣功労者表彰 2008年

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