「日本人」を育てたいーーある教師の体験的教育エッセイ

(著) 洲浜昌弘

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[商品について]

―生きることを学ぶ、教育はそんな場であってほしい―

「ご苦労さま」と「お疲れさま」にみる硬直した日本語の現在、車窓からみる家屋の屋根にみる日本の風景、学校が荒れている時代に教師として支えられた古典、子どものころに三角定規で発見した直角という概念の驚きーー生徒として教えられ、教師として教えてきた日々の中で学んだこと、感じたこと、考えたことを心の宝箱から取り出したような、教育への思いが詰まったエッセイ集。



[目次]

一 言葉にみる日本人のこころ

切り口の美学

体験的「がんばる」論

「ご苦労さま」と「お疲れさま」

レッテル貼り

黙って見ていたまわりの人

日本人の不可解な笑い

「てにをは」が命

方言退治

早口になった日本人

「きまり」とニッポン

怒られるから

「タンク山」と甲子園

二 風景にみる日本のこころ

時間の不思議

利根大堰に立つ

フォッサマグナの旅

赤瓦のある風景

夏草や……

米はどこで作る

林と森のある生活

三 どうなってる、どうする、日本の学校

おしゃべりは毛づくろい?

菜っぱを抜く子

猫ごころ

「異化」の力

カタカタカケノカタカケカバン

キマリの増殖

「ツッパリ」爬虫類仮説

渦中の古典

忙しい学校

「はじめが大事」の二様

三校映画連盟の解散

会議をそだてる

「校史記念室」の開設

四 成長――「つまずき」と「きっかけ」

満開の桜の魔力

発見のよろこび

この一冊

戦後第一回の入学試験

雪の日の記憶

野球で開いた窓

「キン」または我流への戒め

英語の「バカ読み」修行

好きな子どうしで安心?

五 遊び、交わり、働き――育つ

節 目

「まい」を舞う

火と子ども――ドンド焼きとダイオキシン

雪と子ども

遊びせんとや生まれけん

遊ぶ子どもの声きけば

戯れせんとや生まれけん

しなやかにしたたかに悪たれて

水田の鯉

隠す本能

子どもと新聞

火事場のバカ知恵

六 生活――日常と非日常

帰ってきた猫

犬の始末

着物で登校

気になる数字

蜜柑の食べ方

からだの不思議

灰になった日記

宙吊りの恐怖

善意の行き違い

拾ったお札



奥田博人君のこと

七 美と快と

たのしく年賀状

新春ツマミ考

おいしいタマゴ

おぼえたる歌みなうたう

丸呑みの快

酒と松茸――きき酒会の優勝

「離煙」「忘煙」

暁の悦楽

あとがき

著者略歴



[担当からのコメント]

子どもたちはすべからく時代の申し子だとすれば、その子どもを教える先生は社会へのアンテナを張って、さまざまなことに目を向けなければならないのだろうと思います。蜜柑の食べ方から会議の育て方まで、教育をテーマにしていますが人生エッセイとしてもお楽しみいただける本書、ぜひご一読ください。



[著者略歴]

洲浜昌弘(すはま・よしひろ)



 1933年 島根県に生まれる

 広島県新庄高等学校卒

 早稲田大学第一文学部露文科卒

 東京都葛飾区立奥戸中学校、足立区立第十中学校などで英語を教える

 著作活動 「作って遊ぶ」(民衆社)の他、小説、評論、SF翻訳、学校劇脚本など

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