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丹治一族史の実像：唐の道・鹿の道・故郷興し街道を拓く

(著) 丹治藤治

作品詳細

［商品について］
―敗者の事跡が歴史を真実に近づける―
奈良朝時代の多治比真人嶋以来、その子孫、血筋者が数々の足跡を歴史に残している丹治一族。大和朝廷の国造りに大きな役割を演じながら権力闘争に巻き込まれて敗者の側に立ち、歴史の闇に埋もれる運命を辿ったこの一族について、本書では、木幡丹治家の一人として長年各地を訪ね歩き資料を求め調査を繰り返してきた著者が、民俗学的な観点からその歴史を探り、勝者によって歪められたその実像を明らかにする。

［目次］
まえがき
序章パンダ研究
パンダと丹治一族 鹿とパンダそして木幡雑草会
○パンダは、外交の使者（上野動物園に）
鹿とパンダ　鹿皮革に歴史と文化
○「鹿と邦つくり」・「地震、天災と鹿」・「鹿と祈りと復興」
○パンダは、外交の使者
時流を刻む　続・丹治一族史
○鹿とパンダ　　鹿皮革に歴史と文化
○丹治一族史からの新発見
○唐の道
パンダと福島県、そして木幡　　　丹治一族との縁起
○パンダ寄贈の歴史を振り返る
祈り、つなぐ、復興して地域を守る
○非運と逆境、邦創り・大志は、眠らない
「鹿と邦つくり」・「地震と天災」・「乱世と祈り・復興」
日本人と鹿・唐との交流。古里興し
○三種神器・日本一の東和
○福島県二本松と万葉集・鹿文化。鹿館と地域興し
○福島県二本松と鹿文化。鹿館と地域興し
○日本における鹿団体
○丹治姓は祖先からのメッセージ
○熊本県と福島県東和との因縁
○唐の道（梅鹿パンダ）・供養と災害　復興・祈りと絆
第一章　丹治一族の古代史
一　皇別氏族の多治比（多比、丹塀、丹治など）一族
１　古代・大和朝からの丹治一族のルーツ
２　古代建国と宮城の多治比門
二　蝦夷征伐と征蝦夷将軍の多治比県守
三　律令国家完成祝賀と多治比嶋
四　多治比県守に始まる、丹治一族の海外飛雄
１　第九回遣唐使と玄宗皇帝
２　遣唐使多治比県守と留学生井真成との接点
３　多治比広成遣唐大使の足跡
五　『万葉集』と橘、丹治一族の因縁
１　橘諸兄と万葉集、橘奈良麻呂の変
２　橘諸兄政権を支えた丹治一族の遠祖たち
３　橘諸兄について
４　藤原仲麻呂について
５　橘逸勢について
六　知る人ぞ知る、丹治一族と鉄銅金との関わり
河内国丹南
○古代丹治一族のまとめ
◎多治比・丹比・丹塀・丹治血筋の略系図
◎応神系天皇の系図からの考察
第二章　丹比神社について
１　丹比神社碑文と絵
２　丹比神社御縁起（丹比神社資料より）
３　丹比大神御説言（丹比神社資料より）
４　丹比大神御明し（丹比神社資料より）
５　史跡瑞井の井戸（多治井の由来）
６　丹比神社の石灯篭と額
７　丹比神社初詣りと出会い
第三章　肥後国多治比一族史
１　古代九州と肥後国多治比一族
２　高良大社と丹治一族史
３　九州多治比一族
４　山北八幡宮の社伝・由来書と仁王様
５　山北八幡宮と多治比氏歴代の歩み
６　玉東町と鉄
７　肥後多治比一族の系統についての考察
第四章　日本各地の丹治氏
①武蔵国の丹治氏
②房総の丹治氏
③陸前国の丹野氏
④出羽国の丹野氏
⑤筑前国の丹治氏
⑥周防国の丹治氏
⑦肥前国の丹治氏
⑧肥後国の丹治氏
⑨備前岡山の丹治氏
⑩大和国の丹治氏
⑪滋賀の丹治氏
⑫伊予国の丹治氏
⑬磐城国福島の丹治一族と家系略譜
第五章　福島県の丹治一族史
１　福島市宮町の丹治氏
２　福島市黒岩の丹治氏
３　豊田町の丹治氏
４　福島市渡利町の丹治氏
５　福島市田沢町の丹治氏
６　福島市清水町の丹治氏
７　福島市平田窟沢の丹治氏
８　福島市平田原高屋の丹治氏
９　福島市松川町土合館の丹治氏
10　福島市小倉寺の丹治一族
11　郡山市の丹治氏
12　伊達霊山の丹治氏
13　二本松市木幡の丹治氏
第六章　木幡の丹治一族史
一　私達の祖先は、何処から、どんな時代に来たのか
１　祖先のルーツ探し、風化させたくない
２　鍛冶職総本家丹治亀吉家――二基の菊紋付墓石
３　忍に徹した天皇家と密使伝説
二　中世のふるさと・塩松郷（東奥東和）の歴史
１　平安～鎌倉時代
２　南北朝～戦国時代
３　徳川時代
４　明治維新後
三　往時を偲ぶ木幡鎮郷
１　木幡の旗祭伝説（木幡山の大杉）
２　野地観音と木幡山と源義家
３　木幡山合戦史談―叛徒とされた石川一族
四　祖先の志を継ぐ
五　海外飛雄・開拓心のＤＮＡを受継ぐ木幡丹治一族ら
１　新天地アメリカへ渡る
２　欧州パリーに向けての航海
３　中国との畜産技術交流の足跡
４　木幡丹治家の血筋者たち（『東和町町史』から抜粋）
５　木幡丹治家と伊豆家との絆
第七章　全国の丹治姓
一　日本人の苗字と丹治姓
二　東奥丹治一族とその系統について
１　朝廷から真人の姓を賜る多治比一族八〇名の一覧表
２　丹治一族と時代背景（丹治藤治作成）
第八章　萬古之命脈＝丹治一族の墓石等と墓碑銘・戒名
第九章　丹治姓アラカルト
□参考資料　丹比・丹治比・丹塀・多治・蝮王部・蝮部関係年表
□参考資料　各丹治家の略系図・一族表
『丹治一族史』引用・出典・参考文献
あとがき
著者プロフィール


［出版社からのコメント］
古代の王権から幕藩体制まで、現在私たちが日本の歴史と読んでいるものは言うまでもなく勝者の歴史であって、それぞれの時代、それぞれの地域には多くの敗者の歴史が眠っています。歴史を真に学ぶべき民俗の遺産とするためには、こうした多くの敗者の歴史に目を向け、勝者の歴史からは現れることのないその実像に迫る必要があると思います。本書を通じて、多くの方が様々な視点から歴史を知るきっかけを持っていただければ嬉しく思います。

【著者プロフィール】
丹治 藤治（たんじ・とうじ）

１９３０（昭和５）年１月生
１９５０（昭和25）年日本大学獣医学部卒業　資格：獣医師
１９５２（昭和27）年日本大学法学部卒業

［職歴］
１９５２（昭和27）６月　荒川信用金庫
１９５５（昭和30）４月　クミアイ温床紙協議会
１９６１（昭和36）５月　協同薬品㈱　クミアイ家畜薬研究会創立
１９６２（昭和37）７月　クミアイ化学工業㈱
１９８２（昭和57）４月　㈱畜産資材研究所設立（１９９３（平成５）年12月　㈱カルタンに社名改称）　現：代表取締役

［社会活動歴］
一　養豚技術研究所創設（1961年　理事、事務局長）
　哺乳子豚の人工哺育技術の確立と代用乳「ミルクパワー」を開発
二　（社）日本中国農林水産交流協会監事・専務理事を歴任
三　木幡雑草会創立（１９７２年）会長20年、名誉会長４年歴任
四　１９９０年（平成２年）３月　全日本養鹿協会創立
五　東奥達心会創設（２００３年）

［畜産・養鹿実績］
１９８６（昭和61）年　梅山豚導入
１９８８（昭和62）年　金華豚導入
１９９８（平成10）年　ジャーコウ鹿調査交流と技術協力協定調印

［日本中国養鹿技術交流実績］
１９９０（平成２）年　中国養鹿技術訪中団交流開始 18団１２０名派遣
１９９１（平成３）年　中国遼寧省畜産局畜産技術訪日団招待
１９９３（平成５）年　長春農牧大学李力権講師の北里大学留学を実現
１９９４（平成６）年　中国日本合同の鹿産物開発会議開催　北京
１９９５（平成７）年　長春農牧大学張嘉保助教授の日本留学を実現