
[詩集]詩路ーー河原修吾精選作品集
(著) 河原修吾
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―詩想、奇想、そしてあまりに人間的な―
月曜日の朝はいつも寡黙だ/岸辺ですべてが止まったような/すべてが動きだしたような/いきたくないよ/という/いってもいいよ/という/心が玄関に座っている/風と小川 いつも若いのに/ぼくはもう若くはない/レトキと蔓草はつぶやいた/うなずいてしまうぼくは/灯が点いていれば何でもない小道を/目をつぶって黒く塗る/長針を人差し指でぐるぐる回しながら/短針の場所を探して歩いている/ぼくの時計は/いま何時をさしている?(「時計は何時をさしている?――レトキ――」より
生きることの不条理と想念の先にある言葉に託し新たな地平を目指す詩人・河原修吾の世界を、これまで発表してきた第一詩集から第五詩集に加えその後の詩作と評論・エッセイと共にまとめた感性の迸る作品集。
[目次]
自撰詩集
詩集『のれん』より
隣(となり)の奥さん
日間賀(ひまが)島の朝
恋(こい)
輪(わ)ゴム
クリップ
牛蒡(ごぼう)
豆腐(とうふ)
黄身(きみ)
餅(もち)
暖簾(のれん)
ランチ
自然法爾(じねんほうに)
こじか組のあなた
陽(オブジェ)
陽(ひ)――往相還相――
陽(ひ)
蜥蜴(とかげ)
蜂(はち)
やつ
イカリソウの花(はな)
種(たね)
洪水(こうずい)
し
首をふる世界
ゴールネット
楽曲(がっきょく)
詩集『ふとんととうふ』より
ふとんととうふ
小篇1 案山子
小篇2 雑踏
憂鬱
地下鉄
ガソリンスタンド
おんな
もののなか
猿の道猫の道
蛾の道
悲劇の位置
もうひとつの世界
Aと‘A
スープ
駅はいつも夕暮
東京ララバイ――飛鳥Ⅱツアー――
詩集『石のつぶやき』より
支点
らせんという道
火
夏の垣根
皺
金属
舟
心
時計は何時をさしている? ――レトキ――
寝息
壊れた朝
閉じた花
石のつぶやき
言葉
詩集『箱』より
箱1
箱2
箱3
箱4 箱の皺
箱5
箱6 狂った蟻
箱7
箱8 人間
箱9 箱の奴隷
箱10
箱11 神
箱12 柿の実
詩集『ゴォーという響き』より
ゴォーという響き
海
土色の壁
ある夏の日のこと
沸騰
ねぎ
舟
イオン化傾向
霧雨
大晦日
その後・その他
赤い花
大暑
223号室から
ある手術
白い病室
生きもの――海抜0メートルの春――
生きもの――存在――
生きもの――こころ――
生きもの――鍵(キー)――
生きもの――昼の月――
生きもの――春闌(た)く――
生きもの――口――
生きもの――妖怪の唄――
生きもの――テロップ――
生きもの――習性――
生きもの――狩――
生きもの――言葉――
生きもの――蚯蚓――
生きもの――蝸牛(かたつむり)――
生きもの――運命の車輪*――
生きもの――ふらここ*の鎖――
生きもの――四万年前のボタンの掛け違い――
生きもの――チョコレートとピーマンとチューインガム――
生きもの――季節のおわり――
生きもの――晩秋――
生きもの――火葬許可書――
生きもの――誕生屋――
生きもの――家系図――
生きもの(表版)――水――
生きもの(裏版)――幻影――
生きもの――烏賊(いか)の陰謀――
生きもの――ファッションという二重らせん――
生きもの――Sの空間――
〔映画詩〕
生きもの――酒――
生きもの――鈴――
カレンダー
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八月
九月
十月
十一月
十二月
十三月
十四月
十五月
〔短歌〕
仮面
四国の路
詩論・エッセイ
詩について1
詩について2
詩について3
詩について4
故 村野保男氏とのこと
エッセイ――存在と不条理のはざまに――
解説
魂の織りなすイメージの連鎖性
詩集『ふとんととうふ』帯文より
この本からわかること
河原修吾詩集『のれん』
著者略歴
[担当からのコメント]
言葉の感性を磨くのに詩ほど相応しいものはないのではないかと、本書を読んでいると改めて思わされます。笑ったり泣いたり、折り合いのつけられないそんな感情が織りなす「生きる」という日常を独自の感性で詩世界へと昇華させる本書、普段は詩をあまり読まないという方にもぜひ手に取っていただきたい一書です。
[著者略歴]
河原修吾(かわはらしゅうご)
1946年 愛知県碧南市に生まれる
1969年 名古屋大学理学部卒業
愛知県立高等学校理科教諭
1994年 第一詩集『ゴォーという響き』
(自家版)
1997年 第二詩集『箱』(三祐堂)
2001年 第三詩集『石のつぶやき』
(三祐堂)
2008年 第四詩集『ふとんととうふ』
(土曜美術社出版販売)
2017年 第五詩集『のれん』
(洪水企画)
2021年 現代詩人文庫〔第20回〕河原修吾詩集
(砂子屋書房)
【所属】
[過去]
詩誌「さちや」(終刊)/詩誌「蕊」
詩誌「禾」/短歌誌「塔」
[現在]
文芸誌「コオサテン」/中日詩人会/
日本詩人クラブ/日本現代詩人会
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