夾竹桃: 千々石ミゲルの後日譚

(著) 鶴良夫

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作品詳細

[商品について]
――清左衛門(清吉)は逃亡後、何の商売をしていたでしょう?
1.茶の仲買人 2.旅籠屋 3.百姓
正解は第三章の中にあります。
この本書は、遣欧少年使節者が日本に帰国した後一人千々和ミゲル他3人。ヨーロッパで歓迎を受け、異国の地の親善大使として日本に世界を広めようと帰って来た4人は豊臣秀吉の伴天連追放令を布告し追放されることになる。時代に翻弄されながら信念を最後まで崩さず懸命に生きていく千々和ミゲル(棄教後、清左衛門)従兄弟でもあり大村藩の当主大村喜前はキリスト教保護の態度を一変してイエスズ会を断交。禁教の時代へと変化していくのである。ミゲルは一時期喜前の家臣になり清左衛門と名乗る。その折大村喜前により古野徳之進が祝言をあげるはずであったお香は清左衛門と所帯を持つことになる。

[出版社からのコメント]
時代に翻弄された4人の天正遣欧少年使節たち。日本に帰国した時から自分を偽わりながら生きていくしかない。命からがら逃げた後清左衛門、妻、子供は名前を変え別々に暮らしていく。キリシタン廃止は歴史上知られているが、この話は愛憎や裏切りの話でもあります。ミゲルに関与していく人々にも描かれているのが面白い所です。第七章の二.結びにはそのころの歴史が書かれてあり、またもう一度読み返したくなる一冊です。

[著者プロフィール]
鶴 良夫(つる よしお)
昭和7年、佐賀市に生まれる。
昭和30年、佐賀大学卒業。
佐賀市において県立盲学校、昭栄、成章中学校に勤務。その後私立東洋音楽大学付属高校を経て、音楽之友社教科書編集室臨時嘱託となる。後に世田谷、新宿区で小学校、中学校の音楽教師を専任。昭和60年3月退職。著書に『ガンバレ! 理枝先生』(ぎょうせい社)、『佐賀ん町を馬鉄が走る』(リーベル出版。これは1988年2月13日から6月14日まで『佐賀新聞』に連載)、『筑後川渡船転覆』(リーベル出版)がある。

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