
かぐや姫の涙──『竹取物語』に隠されたもう一つの物語とは
(著) 中津攸子
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―かぐや姫の物語は、単なるおとぎ話ではない―
竹から生まれ、美しく成長したかぐや姫が相次ぐ結婚の申し込みを拒絶し、名月の夜に月の都へ帰ってしまうという幻想的なストーリーを綴った『竹取物語』。日本最古の物語とも言われる本作だが、そこには作者や成立年を含め、未だ解明されない多くの謎が残されている。ーーかぐや姫に求婚した五人の男には、実在のモデルがいたのか。そして竹取物語はいつ、何のために、誰によって描かれた物語なのか…。日本の正史によって消された古代秘史、葛城王朝の滅亡が物語成立の背景になっていると考える著者が紐解く竹取物語論。
※本書は2024年7月に刊行された電子書籍『かぐや姫という女性(ひと)──作者はなぜ『竹取物語』を描いたのか』のPOD版です。
[目次]
はじめに
日本書紀の列挙する五人の求婚者
奈良・平安の公卿たち
石作皇子(丹比島)の人となり
車持皇子(藤原不比等)の羞恥心
阿部御主人の密貿易
大伴家の滅亡と大伴御行
石上麻呂の小心ぶり
帝の求婚と権威の否定
現世讃歌
忌む月からの脱皮
かぐや姫の命名と古代史の謎
葛城王朝の流れ
斎部氏と讃岐神社
悪霊を語る物語
竹取物語成立の時期
竹取物語に見られる矛盾
かぐや姫の近代性
竹取物語の作者
竹取物語の主題
参考文献
あとがき
〈著者略歴〉
[担当からのコメント]
かぐや姫、もしくは『竹取物語』と言えば、昔話の一つとしてなじみのある方も多いかと思います。本書はそんなかぐや姫の物語に隠された謎を、歴史上の事実と絡めながら紐解いた一書です。小さい頃に親しんだ物語を、いわば大人の読み方から改めて楽しんでみるのはいかがでしょうか。
[著者略歴]
中津攸子(なかつ・ゆうこ)
東京都台東区浅草に生まれる。東京学芸大学卒。
千葉商科大学評議員、元市川学園評議員。
日本ペンクラブ、日本文藝家協会、俳人協会、全国歴史研究会各会員。市川市民文化奨励賞、中村星湖文学賞、市川市政功労賞受賞。北上市文化振興感謝状、市川市文化スポーツ功労感謝状受領。
著書
『武田氏の祖は高麗王か』(山日出版)、『仏教精神に学ぶ み仏の慈悲の光に生かされて』『万葉の語る天平の動乱と仲麻呂の恋』『令和時代に万葉集から学ぶ古代史』『戦跡巡礼』『新説 源義経の真実』(以上、コールサック社)、『万葉の悲歌』『かぐや姫と古代史の謎』『小説 松尾芭蕉』『真間の手児奈』「みちのく燦々』『万葉集で読む古代争乱』(以上、新人物往来社)、『風の道』『風わたる』(角川書店)、『和泉式部秘話』(講談社出版サービスセンター)、『下総歴史人物伝』『こんにちは中国』(以上、崙書房)、『観音札所のあるまち・行徳・浦安』『たった一つの真実』(中山書房)、『戦国武田の女たち』(山梨ふるさと文庫)、『東北は国のまほろば 日高見国の面影』(時事通信社)、『房総展望』(千葉日報社)『風林火山の女たち』『やさしい日本女性史入門』(歴研)『市川の百年』(郷土出版社)『秘史 武田勝頼の真実―勝頼は生きていた―』『義経こそ義士よ――若き武将の知られざる真実』(22世紀アート)他多数。
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