
自然農法に懸ける――理想の品種を求めて
(著) 中井弘和
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[商品について]
自然農法は、理想論なのか。それとも現実的な農業になり得るのか──。
米の自然農法について、植物育種学の視点と全国の圃場で積み重ねられた現場データによって、その可能性を検証した一冊。
異常気象や食料不安が深刻化するなか、化学肥料や農薬に依存しない農業は本当に成り立つのか……。その問いに「品種改良」という視点から挑む著者の研究と実践の日々を収める。
「収量が低い」「非科学的」と見なされてきた自然農法の背景を整理しながら、自然農法下でも育つ稲の姿をたどる。根の伸び方や草姿、冷害や病害への耐性、食味や品質──農薬や化学肥料を前提とした農業では見えなかった稲の特徴が、少しずつ明らかになる。
また、著者が全国の農家と協力し、自然農法に適応した新品種の育成に取り組んだ過程も掲載。地域の風土に応じた選抜を重ねることで、自然農法でも収量と品質を両立し得る可能性が示されるとともに、農業とは人と土地の関係性の中で育まれる営みであることが浮かび上がる。
自然農法に関心のある方はもちろん、農業や農学に携わる研究者・技術者にとっても、確かな視点と静かな手応えを与えてくれる一冊。
[著者略歴]
中井弘和(なかいひろかず)
1939年福井県武生市(現、越前市)生まれ。
農学博士(1978年)。専門は「植物育種学」。
1965年、東京農工大学農学部卒業。同年京都大学大学院農学研究科修士課程進学。博士課程に進み、1967年11月、中途退学。
1967年12月、京都大学助手農学部付属農場勤務。1969年より静岡大学農学部に移り助手、助教授を経て1989年教授。
1995~1999年、静岡大学農学部長
2000~2004年、静岡大学副学長
2005年、定年退職、静岡大学名誉教授
1979~1982年、国際原子力機関・世界食糧農業機関共同部門遺伝育種班・派遣専門官(オーストリア・ウイーン、バングラデシュ・マイメンシンにおいて非常勤で働く。)
1998~2001年、日本農学アカデミー副会長。
2000~2019年、棚田の修復と自然農法による稲つくりの学びの場・清沢塾長。
2009~2019年、『FNCA(アジア原子力協力フォーラム)』(文部科学省主宰)突然変異育種プロジェクト・リーダー。
2019~2022年、静岡英和学院院長。
2007~2025年、社会福祉法人『静岡いのちの電話』理事長。
現在、公益財団法人『農業・環境・健康研究所』技術顧問。中等高等少年院『駿府学園』非常勤講師(情操講話担当)。
著書、『米と日本人』(共編著)(静岡新聞社、1997年)、『生命(いのち)のかがやき:農学者と4人の対話』(野草社、2006)、『自然と「分けあう」生き方をしよう─聖書からみた食・農・人』(22世紀アート、2023)、『自然農法の稲を求めて─生命(いのち)をつくる風景、土の力を信じる人々』(22世紀アート、2023)他。
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