
石の蔵: 詩集
(著) 深津朝雄
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少年の日の記憶をたどる第二詩集。
父が残した石の蔵……梁に吊るされた毛皮の兎……乞食の群れ……馬喰による牛の去勢……自分を虐めた子の名を呼びながら蛍を殺す少年……ニューギニアで戦死した息子に語りかける老婆……濃密な村落共同体を舞台に、残酷で美しい生命の営みを克明に描く。
風土とはなべて親しく居心地のよいものであるが、同時に閉ざされ隠されたものである。それらの明暗のひだから深津が再現した季節や人事は、したたかな血管を浮き上がらせてくる。人間の生きてきたこととは、なんとおぞましく、切なく、またなんと抒情的であることか。――今辻和典
【著者プロフィール】
深津 朝雄(ふかづ・あさお)
1935年 栃木県生まれ。
著書 詩集「群鴉」第25回(1991)栃木県現代詩人会賞
所属 日本詩人クラブ会員 栃木県現代詩人会会員
詩誌「夢限」編集同人
総合文芸誌「青い花」同人
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