目が見えなくなって見えてきたこと

(著) 木塚泰弘

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作品詳細

17歳で失明。でもはっきりと見えてきたものがある。積極的な考え方で人生の再出発をはたし早稲田大学を首席で卒業、特別支援教育や社会福祉の分野で第一線に立って活躍した著者の随筆集。

ー本文よりー
目標を立て、それを達成する過程を楽しもう。学問とは、「楽問」と書く「楽しむもん」なんだ、と考えたのです。
60年間、この生き方をつらぬき、多くの課題と取り組むなかで、さまざまなことが見えてきました。
本書の1章では、青年時代からの歩みをふりかえってたどりました。一貫しているのは、問題の本質を見通して目標を決め、その達成過程を仲間とともに楽しむという姿勢です。2章では、バリアフリー問題や視覚障害者の安全歩行、点字委員会の活動、原子力問題などに触れ、3章では、日本ライトハウスについてくわしく紹介しました。
私の目標達成、課題解決のプロセスは、これまでも、またこれからも、つねに「楽しむもん」です。本書を読まれて、そのことを感じていただけましたら幸いです。


著者プロフィールーーーーー
木塚 泰弘(きづか やすひろ)

1935年 東京都に生まれ
1952年 山口県立下関東高等学校を失明のため中途退学
1958年 東京教育大学付属盲学校 本科 理療科卒業
1962年 早稲田大学第二文学部 史学科卒業
1962〜1971年 東京都立久我山盲学校教員
1972〜1999年 国立特殊教育総合研究所 視覚障害教育研究部(研究員、盲教育研究室長、視覚障害教育研究部長を歴任)
1999〜2013年 社会福祉法人日本ライトハウス理事長
2000〜2004年 静岡文化芸術大学デザイン学部教授

特別支援教育、ユニバーサルデザイン、社会福祉の分野で長年にわたり活動を続ける。現在、日本ライトハウス名誉研究員、国立特殊教育総合研究所名誉所員。
日本ロービジョン学会(評議員)、日本福祉心理学会(理事)、公益財団法人共用品推進機構(理事)、日本点字委員会(会長)に所属。

1973年 第4回博報賞受賞(視覚障害教育部門 個人)
1987年 内閣総理大臣表彰受賞(国連障害者の10年中間年表彰「社会貢献」)
1990年 日本点字制定百周年記念感謝状受領(日本点字表記法等の研究)
2007年 第25回鳥居賞受賞
2013年 特別支援教育功労者表彰受賞

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