【電子書籍版】日本の若者はなぜ社会的エネルギーを失ったのか:「隠れたカリキュラム」を中心概念として

(著) 羽角章

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作品詳細

[商品について]
―現代の教育が若者にもたらすものとは―
本書は、長く高校教員として教育に携わり、環境教育に力を入れてきた著者が、社会や政治に無関心な若者の「社会的エネルギーの喪失」を、教育だけではなく現代の日本の社会に潜む大きな問題として、今まであまり論じられて来なかった視点から考えようとする試みである。
民主主義において重要な役割を持つ教育を通じて、私たちの社会が進むべき道を考える上で、示唆に富む一書となっている。

[目次]
はじめに
第1部 日本の若者はなぜ社会的エネルギーを失ったのか
 1 疑問の始まり――1980年代からの生徒の変化
 2 国際若者意識調査からわかること
 3 「楽しい」「おもしろい」の深さ――人間は本質的なものを求めている
 4 物理の教科書の違い――教科書に隠されたメッセージ
 5 「青い目茶色い目」からわかること――大事なことを学んだ生徒の変化
 6 学校での日々の行為が問題――よかれと思ってしていることの逆の作用
 7 メディアリテラシーとの出会い――メディアがつくる世界観
 8 隠れたカリキュラム――表に現れない教育
 9 子どもの遊びの変化について1――子どもの体力と健康
 10 子どもの遊びの変化について2――社会性と脳への影響
 11 「学力低下」論争――日本の教育を昔にもどした論争
 12 「意味の世界」と「悪者探し」――社会問題を考えるときに気をつけること
 13 「世界を知る」ということ――学校と社会に潜む「政治性の禁止」
 14 公共的な活動の効果――生徒会と「ボランティア」への隠れた制限
 15 「環境教育」の功罪――「持続可能な社会」に向かうには
 16 「あきらめさせる」ことによる支配――日本の国民を支配する方法
 17 「市民的愛国心」について――「愛国心」についての思い込み
 18 「社会は変えられる」という希望はあるか
第2部 こんな授業はどうですか?
 1 「ワークショップ型授業」について
 2 マグロ取りゲーム
 3 カードを使って考える社会の仕組み
 4 「違いの違い」環境版
 5 仮想インタビュー「原発」
 6 広告について考える
あとがき

[出版社からのコメント]
本書は教育をテーマにした作品ですが、その内容は民主主義という大きな問題を視野に入れています。いつの時代でも政治や社会に対する強いエネルギーを持つのは若者ですが、現代の日本においてそうしたエネルギーが表に現れてこないのはなぜなのか、本書を通じて多くの方に考える機会を持っていただければ嬉しく思います。

【著者プロフィール】
羽角 章(はすみ・あきら)
1953年東京都生まれ。
広鳥大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程後期を1982年に中退し、神奈川県立高校の教諭となる。以後2018年3月まで高校教諭を勤めたのち、同年より神奈川県立高校非常勤講師。「新しい環境学習をつくるネットワーク」代表。
共著書:『授業案 原発事故のはなし』(国土社、2014年)『原子力がわかる事典』『放射線の大研究』(ともに監修、PHP研究所、2012年)など。

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