いのちをもらい、いのちをつくるホスピス:イタリアの終末介護のパイオニアたち

(著) 横川善正

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[商品について]

―スイートな死を生きる―

生が尽きるときの負のエネルギーは、残された誰かの手で、正のエネルギーに変えられるのを待ち望んでいる――。1988年にイタリアのトレヴィーゾで誕生した末期がん介護の民間ヴォランティァ組織「ADVAR(アドヴアル)」。無償の在宅緩和ケア組織として出発し、特定の地位、階級、民族の隔たりを越えて、ただ死を前に悲しみを対等かつ積極的に共有する新しいタイプの「家」を目指した「アドヴァル」の理念は、2004年に「カーサ・デイ・ジェルシ」(桑の樹の家)の建設というかたちで結実した。本書は、創設者であるアンナ・マンチーニ・リツォッティと出会い「アドヴァル」の軌跡を見続けてきた著者が、「アドヴァル」の活動を紹介すると共に、家族に代わる受け皿としてのホスピスの可能性と課題、そこでの活動を生活の一部とする人々の生き方に目を向けた日々を綴った作品である。美しいトレヴィーゾの街から人間の生と死の根源を問う、渾身の一書となっている。

[目次]
はじめに
序章 もうひとつの時間
一章 出会いと誘(いざな)い
ある夏の夕べ
アーゾロの夕焼け
アンナと家族
たたかいと別離
トレヴィーゾの水車
クリスマスの再会
ヴェローナの雪
二章 ホスピスを支えるもの
「アドヴァル」の成り立ち
寄り添いの間合(まあ)い
お命、いただきます
プレーゴとバスタ
ヴォランティアという才能
こころの愛撫
看護師ルチーア
イネスさんと菊の香り
コンサートと食欲
ユータネージア(安らかな死)と尊厳死
三章 感動をかたちにかえて
アーメンさんの絵
俳句の効能
ホスピスのインテリア
ヴェネツィアの「方丈」
定礎式の朝
旅立ちの家
終章 「ターミナル・アート」の時代
あとがき
著者略歴

[出版社からのコメント]
本書には、ホスピスの現場で人間として生と死に向き合う姿が描かれていますが、そこには生半可なやさしさではなく、覚悟を持って踏み込んだ人だけが見ることができる世界があるように思います。日本でも今後ますます広がっていくであろうホスピスについて、生きることや人間の尊厳について、本書を通じて多くの方に考える機会を持っていただければ嬉しく思います。

【著者略歴】
横川 善正(よこがわ・よしまさ)

1949年生まれ。石川県金沢市生まれ。
金沢美術工芸大学名誉教授(英国文芸・デザイン史)、公立小松大学副学長。

主な著書:
『ティールームの誕生──〈美覚(びかく)〉のデザイナーたち』(平凡社)
『マッキントッシュ、建築家として・芸術家として』(訳、鹿島出版会)
『マッキントッシュ──インテリア・アーティスト』(訳、芳賀書店)
『スコットランド 石と水の国』(岩波書店)
『誰も知らないイタリアの小さなホスピス』(岩波書店)
『ホスピスが美術館になる日──ケアの時代とアートの未来』(ミネルヴァ書房)
『ホスピスからの贈り物──イタリア発、アートとケアの物語』(ちくま新書)

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