だるま船:愛しの谷津海岸物語
(著) 三橋勇
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―これからは〝だるま船〟では駄目なのよ―
昭和三十七年、私は東京の大学に通うため、郷里の北陸金沢を出て、習志野の谷津海岸近くにある母方の叔母の家に下宿していた。大学に通い始めて半年が経った頃、何気なく訪れた谷津遊園の近くで、海岸一帯に広がる緑の葦原を目にした私は、興味の赴くままに葦原に分け入り、そこで建造中の不思議な形のあの「だるま船」と、由紀子と出会った。そして今、再び谷津の海の前に立ち、そのあまりに変わり果てた姿に茫然としながら、十数年振りに会う由紀子を待っている――。
かつての谷津の海を舞台に、そこに生きる人々、そして「私」と由紀子の人生を美しい自然の中で描いた、出会いと別れの物語。
[目次]
だるま船
著者プロフィール
[出版社からのコメント]
自然と人の生活圏との境界があいまいであった頃に見られた風景は、開発という名の下でまるで定規で線を引くように切り刻まれて姿を消していきましたが、本書の中には懐かしくもかけがえのない風景が残されています。物語を楽しみながら、私たちの国が走ってきた時代や人と自然とのかかわりなど、様々なことを感じていただければ嬉しく思います。
【著者プロフィール】
三橋勇(みつはし・いさむ)
昭和18年生まれ、千葉県出身
学歴 谷津小~習志野一中~千葉高~明治大学
職歴 住友生命(S41年~H15年)
現在も千葉県在住
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