テレジン収容所の小さな画家たち詩人たち: アウシュビッツのこだまする15000人のアンネの叫び

(著) 野村路子

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作品詳細

——残されていたのは、子どもたちの絵が4000枚、詩が数十編……
               そして、生き残っていた子は、わずか100人だけでした——
人間の残虐性の極致——その象徴である、ナチスドイツの“強制収容所”。高い塀と有刺鉄線、過酷な労働と空腹感・飢餓感、非人道的な拷問、常軌を逸した人体実験、そして不条理な死。そこでは大人たちと同じく、子どもたちもまた、過酷な生活を強いられていた……本書は、アウシュビッツへの中継地点であった“テレジン収容所”という地獄に閉じ込められた子どもたちの心の叫びを表した、絵や詩などを収録——彼らの生命のメッセージを聞き逃してはならない、決して。
「子どもたちは、家の絵をたくさん描きました。大好きだった家、家族みんなそろって楽しくくらしていた家……どの家にも、一本の道がつづいています。あの道を通って行けば家に帰れる、扉を開ければ、みんなが待っている……家は幸せの象徴でした。」(本文より)

【著者プロフィール】
野村路子(のむら・みちこ)
1937年、 東京生まれ。 都立白鴎高校を経て早稲田大学仏文科卒業。 コピーライター、タウン誌編集長を経て、 ルポルタージュ、 エッセイなどを執筆していたが、 89年、 テレジンの子どもたちの絵と出会い、 その存在を日本で紹介したいとチェコの国立ユダヤ博物館に交渉、 貸し出しを受けて、 91年より<テレジン収容所の幼い画家たち展>を主催。生き残った”テレジンの子どもたち”へのインタビューをかさね、現在も執筆、講演活動を続けている。

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