ハロハロ通信三世代の奇跡の物語: 最後の楽園(がくえん)・通信制高校 (22世紀アート)

(著) 下橋邦彦

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作品詳細

「八十歳から十五歳の人が通てる学校?」「えっ、週三回だけ通ったらいいの?」「定時制高校とも違うん?」「一年で卒業する人もあれば六年も、それ以上かかる人もいるって?」「落第(留年)がないいうの、ほんま?」——そんな学校が今時あるのだろうか?
 それが、あるのだ。大阪の桃谷高校をはじめ、全国各都道府県に最低一つずつはある、公立の通信制の高校だ。全日制でもないし、定時制でもない、「毎日登校しない学校」である。
 桃谷高校は、十年近く前、大きな制度改革を実行した。その結果、昼からスクーリングがある《昼間部》と、夜間と日曜日にスクーリングのある《日夜間部》の二部制をとるようになった。科目によってスクーリング出席必要時数が決められている。レポートは今のところ昼間部・日夜間部共通であるが、これは別にしてもいい。テストは、両部で異なる。卒業要件は全日制・定時制とほぼ同じ。「通信制って、それ高校ですか」と、企業などの人事担当者から言われるが、「学校教育法」にちゃんと規定された学校である。

【著者プロフィール】
下橋 邦彦(しもはし・くにひこ)

1939年神戸市長田区に生まれる。神戸大学文学部国文学科卒業。いくつかの高校の国語科教員として37年間勤務し、定年を迎えた。この間「若者の自己表現」の道を探究。また、長年教育解放研究会の中心メンバーとして〈学校分析〉の共同研究に携わり、その成果を世に問うた。現在は、教職をめざす後進の指導に力を注いでいる。

著書
『挑発する教育・格闘する若者』(勉誠出版)
編書
『高校生は表現する』(東方出版)
共著
『学校のことば 教師のことば』(東方出版)
『学校のモノ語り』(東方出版)他

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