フランスと信州

(著) 滝澤忠義

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作品詳細

[商品について]
―信州とフランスのかかわりは、意外と深い―
かつて「花の都」パリを中心に日本人の憧れであったフランスは、多くの日本人が訪れるようになった今でも高い人気を誇っている。また近年では、日本のアニメや漫画がフランスの若者の支持を集めるなど、日本とフランスはその長い歴史の中でさまざまな交流を続け今に至っている。しかしその歴史の中で、フランスと信州が意外なほどのつながりがあるということはあまり知られていない。本書は、ボードレールの詩に魅了されて以来フランスの文化に触れて来た著者が、その郷土の信州とフランスとの関わりについて、両国の歴史と文化の全般にわたって垣間見ることができる事象を生活人の目で観察し、そこから浮かび上がってきた姿を実際に体験した出来事を通じて綴った作品である。養蚕からドビュッシーまで、多彩なテーマでお楽しみいただける内容となっている。

[目次]
〈2009年〉
はじめに
日仏交流は蚕から
信州大学での講演内容
開国以前の日本とフランス
絹織物の街・リヨンとのかかわり
フランス人旅行記と善光寺
『パリから来た信州人』
諏訪老人のナゾ
マルセイユへの旅
秋の終わり三題
関口画伯のこと
〈2010年〉
五稜郭のこと
駐日フランス大使が長野へ
詩人・大島博光の記念館
懐かしいフランス映画
小林一茶とフランス
佐久市とアヴァロン
木曽の民家、ブローニュの森へ
小さな旅
〈2011年〉
パリの寿司屋さん
東京にもパリがある
江戸時代のフランス情報
3・11原発事故のさなかに
ふるさと上田で林倭衛展
所沢航空記念公園にて
パリの老画家の思い出
安曇野への旅
清水多嘉示のパリ時代
フランスに「飯田通り」
アーベーセーの頃
パリに憧れた詩人・熊田精華
〈2012年〉
2012年が始まった
パリの歴史を歩く
自由の女神像
井月とフランスでの俳句
春の話題(パリと長野)
植物の順化について
フランス詩への郷愁
フランスに「諏訪通り」
松本で日仏現代作家展(絵画)
大島博光とフランス文学
田中芳男のパリ万博渡航日記
〈2013年〉
信州からの文化発信
佐久間象山とフランス
富岡製糸場の訪問を前に
富岡製糸場を訪ねて
富岡製糸場こぼれ話
生糸の都・リヨンを思う
喫茶店の老舗が閉店(長野)
長野市で詩人の集い
詩人・ボードレールを想う
〈2014年〉
日仏会館90周年を迎えて
新春パーティ二題
世界文化遺産と信州
パリ在住60年の信州人
北斎漫画と印象派
世界文化遺産の話題
富岡製糸場と信州とのかかわり
松本カトリック教会の周辺
フランス人画家・ザッキさんを迎えて
パリ回想(夏から秋へ)
小豆島への旅
植物の国際化
〈2015年〉
和紙も世界無形遺産に
フランス人の落語
レオナール・フジタ展(上田)
島崎藤村とフランス
続・藤村とフランス
佐久間象山の資料集
『松代町史』をひもとく
ヴェルレーヌの家
ルフレールの死
パリ・同時多発テロ事件
〈2016年〉
『反骨の俳人一茶』
新春日仏交流二題
パリから届いた一通の手紙
2002年、フランスへの旅
日仏バラの祭典(姫路)
北斎とドビュッシー
フランス革命記念日前後
あとがき

[出版社からのコメント]
信州というと思い浮かぶものは何でしょうか。蕎麦であったり、美しい山々であったり、あるいは文学の情景が目に浮かぶ方もいるかも知れませんし、人によってはワインという方もいるでしょう。本書は、フランスと信州の関わりをテーマとした作品ではありますが、さまざまなものを想起させ、様々なテーマを持つことができる信州の魅力について綴った作品でもあります。本書を通じて、信州の奥深い魅力を味わっていただければ嬉しく思います。

[著者プロフィール]
滝澤 忠義(たきざわ・ただよし)
長野高校、早稲田大学卒。信越放送で「信州人物風土記」などテレビ、ラジオの番組多数を製作。退社後、著述に専念。
著書に『ロートレアモン覚書』(私家版)、『信州とフランス』(桐原書店)、『峠への挽歌』(ほおずき書籍)など。現在、日本ペンクラブ会員、日本仏学史学会理事、長野日仏協会会長。

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