人間理解のグループ・ダイナミックス

(著) 吉田道雄

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作品詳細

[商品について]
―「人間」を知り「自分」を知るには、「集団」を知らなければならない―
集団を通して人間理解を追究する「グループ・ダイナミックス」は、集団における人間行動の法則を客観的・科学的に解明し、社会での活用を目指す実践科学です。本書は、そのグループ・ダイナミックスを30年以上にわたり研究してきた著者が、これからその奥深い世界に足を踏み入れようとする方に向けて、その考え方や方法から集団止考の落とし穴までその要諦をわかりやすく丁寧に解説したグループ・ダイナミックスの入門講義です。人間関係が多様化する現代社会において、より良く生きるためのヒントを与えてくれる一書。

[目次]
まえがき
(書籍版)まえがき
第1章 人間理解とグループ・ダイナミックス
1.人間理解の方法
人間理解の意味
人間理解の方法
2.人間理解とグループ・ダイナミックス
人間と集団
ロビンソン・クルーソーと集団
ジャングルの兵隊と集団
人間理解とグループ・ダイナミックス
第2章 グループ・ダイナミックスの方法
1.グループ・ダイナミックスの対象
ヒトから人間へ
グループ・ダイナミックスの対象
2.グループ・ダイナミックスの方法
行動法則の探求
座席の法則
着替えの法則
おみやげの法則
3.グループ・ダイナミックスの実践
行動法則の実践とアクション・リサーチ
現実社会への応用
テクニカル・スキルとヒューマン・スキル
2つのスキルのバランス
2つのスキルと仕事の遂行力
目で見る世界
日常の目
科学の目
日常場面と人間ウォッチング
自分を観る、自分の声を聴く
集団の化学
第3章 集団の力
1.集団圧力
棒の長さの実験
日常生活における集団圧力
集団圧力の悲劇
2.集団と個人の行動
報酬と評価の実験
信念と行動
他者からのサポート
3.集団と手抜き
他人の存在と手抜き
正当な評価の重要性
第4章 集団規範
1.集団規範
集団規範の力
日常生活と集団規範
集団規範の変化
2.集団規範づくり
集団規範づくりのステップ
集団規範のチェック
仕事の違いと集団規範
少数者と集団規範
3.組織の安全と規範
風土と文化と規範
風土・文化・規範の上昇スパイラル
第5章 集団における援助と攻撃
1.集団と援助行動
殺人事件と援助行動
援助行動の実験
日常の援助行動
2.援助行動の条件
援助成立の条件
援助と社会規範
援助を受け入れる条件
援助者との関係
3.集団と攻撃
集団における差別といじめ
体内に潜在する差別といじめ
組織におけるいじめ
第6章 組織の活性化と小集団活動
1.組織の活性化と業績規範
組織活性化のキーワード
組織の活性化と業績規範
2.組織の活性化と小集団活動
小集団活動の展開
小集団活動の位置づけ
小集団活動と歯車
3.組織の活性化とMPシステム
自己完結部門とMPシステム
MP選定の基本
第7章 組織変革と集団決定
1.組織変革と集団決定
組織における慣性の法則
行動変容と集団決定
集団決定の実験
集団決定のメカニズム
2.事故防止と集団決定
ヒヤリハットと事故
事故と悪魔の法則
心の隙間に忍び寄る「悪魔」
事故防止と集団決定
集団決定の効果
3.集団決定実施のポイント
集団決定とリーダーの役割
集団決定実施のポイント
集団決定と集団発達
リーダーの役割
第8章 組織の変革と目標設定
1.組織変革と目標設定
組織における目標設定
研修における目標設定
行動目標の実践結果
2.組織における目標設定の条件
達成期限が設定されていること
いま自分(たち)に求められていること
いま自分(たち)が実践したいこと
具体的な言葉で表現されていること
自分に実行できること
自分が関わる人たちに見えること
失敗しても取り返せること
実践状況を確認できること
目標達成時の状況がイメージできること
メンバー全員が目標を受け入れていること
メンバーの意思・個性が生かされていること
メンバーが互いの目標を知っていること
メンバーが相互にサポートできること
3.集団止考※の落とし穴
集団発達と話し合い
ケネディ政権と集団止考
集団止考の落とし穴
第9章 リーダーシップとトレーニング
1.リーダーシップの公式と行動論
リーダーシップの本質
リーダーシップの公式
「専門力」と「人間力」の掛け算
「特性論」と「行動論」
「特性論」と「行動論」の円錐
「行動論」と「特性」
リーダーシップ改善の基準
リーダーシップと「演技」
2.リーダーシップ・トレーニング
リーダーシップのトレーニング
リーダーシップ・トレーニングの流れ
基礎研修
職場での実践とチェック
フォロー研修
スタートアップ研修
3.リーダーシップと組織力
トップダウンとボトムアップ
トップダウンとグラウンドアップ
引用・参考文献
(書籍版)あとがき
著者略歴

[担当からのコメント]
自分ひとりの時と他人がいる中とでは違う行動をしてしまう、そんな経験は誰にでもあるでしょう。人と人の繋がりである社会を生きるということは、そんないつもと違う自分を生きるということでもあるのかも知れません。個人的な人間関係から組織まで様々な場面で役立つグループ・ダイナミックスは、いつもと違う自分への理解を深める有用なツールではないかと思います。ぜひご一読ください。

[著者略歴]
吉田道雄(よしだみちお)

1948年 福岡県生まれ
1976年 九州大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学
九州大学助手、鹿児島女子短期大学講師、熊本大学教授、熊本大学教職大学院シニア教授を経て、現在 熊本大学名誉教授、日本グループ・ダイナミックス学会名誉会員 博士(学術)・教育学修士
(財)集団力学研究所長、熊本県教育委員、熊本県いじめ防止対策審議会会長等を歴任。

主 著
組織安全のグループ・ダイナミックス リスクと危機のマネジメント(2020) PHS研究開発センター
元気で安全な集団づくりとリーダーシップ リーダーシップで人生を変える(2017) PHS研究開発センター
実践的リーダーシップ・トレーニング(2011) メヂカルフレンド社
人生をよりよく生きるノウハウ探し(2007) 熊本日日新聞社
人間理解のグループ・ダイナミックス(2001年) ナカニシヤ出版
リーダーシップと安全の科学(共著)(2001年) ナカニシヤ出版

ホームページ:http://ymichio.chu.jp/

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