
僕はこのままでは死を選ぶ――現実の檻にもがき苦しんだ18歳の魂に向き合った、最後の31日間
(著) 赤羽潔
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[商品について]
―この車でひき殺してください、青年はそう叫んだ―
小・中学校時代は勉強ができる明るい子だった弟は、引っ越しを契機にいじめにあい、変わりはじめる。家庭内で暴力を振るい、何度も「自殺」未遂をくりかえす弟の姿に、姉から相談をうけた「私」は、ますます深刻になっていくことが予想される事態を打開するために、弟に会うことを決断する。それが、誤ったアプローチのもと、つらく悲しい結果を引き起こす第一歩となったことも知らずに――。激しい心の葛藤を内面に秘めた18歳の青年と、彼に手を差し伸べようとして届かなかった「私」が過ごした、青年が自ら命を絶つその日までの31日間を、悔恨と鎮魂の思いを込めて綴った臨床と自省の記録。
[目次]
はじめに
耳にはいってきた正史君の姿
具体的なかかわりへ
一歩を踏み出す
揺れ戻しから一歩前進へ
新たな段階へと進む
一歩踏み込みの方針を語る
共同生活のなかで
『瞬時のベスト』へ
新たな緊張のトンネル
ひとつのトンネルは抜けた
家族・友だち・そして担任教師
校門をくぐった、だが……
担任教師と会う
考えて揺れる――新たな緊張
強迫性の強化――考えることを求めて
危機へ――新たな試み
見通しのないままに……
破局への一歩――菓子の落とし穴
病院への怖れ
最後の緊張「殴らせてください!」
こだわってしまうこと
思い起こすいくつかのこと
共に生きる道を拓く
あとがき
[出版社からのコメント]
自ら命を絶つのは心が弱いから、という様な考え方は減ってきていると思いますが、それでも死を望む彼らの心の裡にどの様な世界が広がっていたのか、それを知ることは大変難しいことです。本書の中に垣間見ることができるそうした世界の一端を、ぜひ多くの方に知る機会を持っていただければ嬉しく思います。
【著者略歴】
赤羽 潔(あかばね・きよし)
一九四九年 長野県伊那市高遠町に生まれる
一九八四年 東京大学大学院 修了
現 在 山口県立大学名誉教授
著 書 『学級集団の理論と実践』(福村出版、一九九一年)
『子どもとひらく生活指導の実践』(福教社、一九九二年)
『おれの人生、俺のもの』(明治図書、一九九四年)
『二十歳(はたち)の精神(こころ)に』(川島書店、二〇〇二年)ほか
新刊情報
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