医局で一休み:臨床外科医のメディカル・エッセイ1200字通信集 上巻

(著) 板野聡

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作品詳細

[商品について]
―医者も患者も人生も悲喜こもごも―
「人生で自分が行っていることは、自ら可能性を捨てて残ったものを行っているだけなのではないのだろうか」医学部に入学したての頃に先輩に言われた言葉、先輩の外科医師から「外科医になったら3回は被告席に立つ覚悟がいる」と言われた言葉をかみしめながら、医師のトイレ考からがん治療認定医試験まで、時に真面目に時にユーモアを込めて、忙しく患者と向き合う日々の中で綴った足掛け15年間にわたる掲載記事。本書は、初期の「コーヒーブレイク」全41話と「1200字通信」第54回までを収めた作品である。

[目次]
コーヒーブレイク
医学博士と専門医資格―足の裏のご飯粒
医療は現場で行われている―学術論文と現場の狭間
人生の選択―人は可能性を選択しているのか? それとも可能性を捨てているのか
医局は悪か? 新臨床研修制度に思う
続・医局は悪か?
課外授業
化学療法と医療費
CT検査に思う
「名医」の不思議
トラブルとジョーズ
医局は悪か? その後 ―NPOザ・ファーストの試み
覚悟をもって言い切る
ガンダム医師達よ、どこへ行く?
問題点は別にある
医学と医療
時の流れと神様
タバコとアスベスト
「かかりつけ医」って何?
ラパ胆の教訓
携帯電話
受験界との乖離
患者様は神様です
文書が文書を呼ぶ
夜と朝の狭間
医事紛争体験記 ―ジョーズに学ぶ
規矩不可行尽
トイレ考
外科医とQOL
ワープ
気管切開
エビデンスと検査データと活字
見えてくるもの
沈黙は金か―喋らない医者
トラブルシューター―本物とは
ホメオスタシス
漢字に感じる
医者は皆ヤブ医者です
EBM、EBM、EBM
友人の病院が閉院した話
怖くてさわれない話
新御3K
1200字通信
第1回 連載にあたって
第2回 「おくりびと」
第3回 緩和ケア研修会
第4回 ヘリコバクター・ピロリ
第5回 帰属しない医師達
第6回 Critical 10 minutes
第7回 学会版「虎の穴」
第8回 歯 車
第9回 虎は死して皮を留め―もう1つの歯車
第10回 「ディア・ドクター」
第11回 9年連続200本安打
第12回 素朴な疑問
第13回 書く楽しみ―その次にくるもの
第14回 蓋し名言
第15回 「龍馬伝」に思う
第16回 最後の花火
第17回 言わぬが花
第18回 誤字・脱字
第19回 がん治療認定医
第20回 ビッグマウス
第21回 カナダ紀行―マナーについて
第22回 臨床外科医
第23回 続・カナダ紀行―卒業式と医療制度
第24回 原点回帰
第25回 医師―威師か癒師か
第26回 鉄は熱いうちに鍛えよー練習の勧め
第27回 仲間の一言
第28回 風のにおい、雨のにおい
第29回 夢の後押し
第30回 縁(えにし)―嬉しい偶然
第31回 人はなぜ山に登るのか
第32回 陽はまた昇る―震災に願う
第33回 そこに山があるから―余話
第34回 クリスマスプレゼント
第35回 病院食
第36回 形見
第37回 〝なでしこ〟に学ぶ
第38回 医局は悪か? ―6年目の回答
第39回 専門医と専門医制度
第40回 努力と資格―私の場合
第41回 七夕に想う
第42回 ばか、バカ、馬鹿
第43回 計画と時間
第44回 ブラックジョーク
第45回 ケモと現実―癌診療の現場から
第46回 今、試されている時
第47回 はじめての法医解剖
第48回 還暦を迎えて
第49回 平穏死―新しい看取りの文化
第50回 自分を信じるー香川真司選手に学ぶ
第51回 オードリーの言葉―新医師に贈る
第52回 1万例
第53回 お久しぶりですー驚きの邂逅
第54回 母校―私の原点
あとがき
著者略歴

[出版社からのコメント]
本書は主に医療関係者に向けて書かれた作品が基になっていますが、一般の方でも充分面白く読める内容となっています。コロナウイルスによって逼迫した状況にある医療従事者の方々へ思いを馳せながら、本書を読んでいただければ嬉しく思います。

【著者略歴】
板野聡(いたの・さとし)

医療法人寺田病院 院長

岡山県倉敷市出身。
1979年大阪医科大学を卒業後、同年4月に岡山大学第一外科に入局。以来、消化器外科、消化器内視鏡を専門として地域医療に取り組んでいる。
寺田病院には、1987年から勤務し、2007年から現職。
「臨床外科」(医学書院)にエッセイ「1200字通信」を15年間連載し、令和2年12月号で終了した。
橋本財団に寄稿中。
2016年、短編小説、「星になった少女」(文芸社)、「伊達の警察医日記」(文芸社)を上梓。
2020年「貴方の最期、看取ります:「死なせ屋ゴン」の終末期医療日誌」(22世紀アート)を上梓。
日本外科学会指導医、日本消化器外科学会指導医、日本消化器内視鏡学会指導医、日本大腸肛門病学会指導医、日本消化器病学会専門医、がん治療認定医、日本医師会産業医、ICD認定医、麻酔科標榜医、三重県警察医ほか。

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