医局で一休み:臨床外科医のメディカル・エッセイ1200字通信集 下巻

(著) 板野聡

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作品詳細

[商品について]
―医者も患者も人生も悲喜こもごも―
「人生で自分が行っていることは、自ら可能性を捨てて残ったものを行っているだけなのではないのだろうか」医学部に入学したての頃に先輩に言われた言葉、先輩の外科医師から「外科医になったら3回は被告席に立つ覚悟がいる」と言われた言葉をかみしめながら、医師のトイレ考からがん治療認定医試験まで、時に真面目に時にユーモアを込めて、忙しく患者と向き合う日々の中で綴った足掛け15年間にわたる掲載記事。本書は、上巻に続き「1200字通信」第55回から最終回となる第150回までを収めた作品である。

[目次]
1200字通信
第55回 火事―神田「やぶそば」
第56回 ケモと緩和ケアの功罪
第57回 告知、その在り方
第58回 御守り―手術は祈りである
第59回 ケモ―もう一つの問題
第60回 手の悪(わろ)き人
第61回 試験
第62回 生んでくれてありがとう
第63回 二つの命―「生んでくれてありがとう」余話
第64回 身なりについて―新医師へ贈る言葉
第65回 東京の雪景色
第66回 言葉と文字と人格と
第67回 no side
第68回 〝one for all, all for one〟―再びラグビーから
第69回 御遷宮
第70回 Fournier症候群
第71回 口八丁手八丁
第72回 7000例
第73回 ケモ、その後
第74回 マーフィーの法則
第75回 メンター(Mentor)
第76回 手術と躾
第77回 鏡視下手術と開腹手術―二次元と三次元
第78回 鏡視下、教師下、今日しか
第79回 論文今昔物語
第80回 サービスとおもてなし
第81回 やぶの復活
第82回 学校健診に想う―不戦の誓い
第83回 便座と煙草と禁煙と
第84回 手術の神様
第85回 論文今昔物語―私の場合
第86回 流派
第87回 ケモと看取り―外科医のストレス
第88回 看取り―自分の場合
第89回 看取り―死に際の彷徨
第90回 一隅を照らす
第91回 五郎丸選手に学ぶ―ルーティン
第92回 「一隅を照らす」余話
第93回 因果なことで
第94回 進化と分化
第95回 専門化の落とし穴
第96回 伊勢志摩サミット
第97回 倍返しと恩返しと
第98回 技術の進歩? ―ガラ携男の戯言
第99回 「伊勢志摩サミット」余話
第100回 リオに想う―引退の美学
第101回 医療過疎―数ではない
第102回 外科同窓会―医局の進化形
第103回 贈る言葉―自戒をこめて
第104回 いぬの気持ち、ねこの気持ち
第105回 象の眼にも涙
第106回 働きアリの法則―2:6:2の法則
第107回 新教授就任祝賀会
第108回 ストレスチェックとパワハラと
第109回 悲しくて面白きかな人生
第110回 Festina Lente
第111回 ある男の一生
第112回 歴史の十字路(外科編)
第113回 挫折とお餅とお饂飩と
第114回 歴史の十字路(消化器内科編)
第115回 41周年
第116回 先生
第117回 face-to-face
第118回 テレビドラマ―『コード・ブルー3』から
第119回 ICとIC
第120回 神と宇宙と人間と―お盆に想う
第121回 代替わり―受け継ぐということ
第122回 職人の手
第123回 賢者と愚者―耳学問の勧め
第124回 ボーダーレス時代の現実
第125回 46年のタイムスリップ
第126回 温故知新―伝えること
第127回 左膝の思い出
第128回 昔の話です
第129回 予備校
第130回 医療とGW
第131回 免疫療法の誤解――ノーベル賞受賞の陰で
第132回 平成から令和へ
第133回 白い巨塔ナウ
第134回 大学と文化―何がそうさせるのか
第135回 40年目の握手―ある教授との歴史
第136回 寿命あれこれ
第137回 夢を語りましょう――私のリーダー論
第138回 虹と私
第139回 続・CTに思う
第140回 ラグビー・ワールドカップ2019に想う
第141回 逆パワハラ
第142回 卒後40年を越えて
第143回 GWの罪―器か人か
第144回 再びハラスメント
第145回 働き方改革か働かせ方改革か
第146回 続・働き方改革
第147回 続々・働き方改革―コロナ問題の影響
第148回 居酒屋にて
第149回 資格と人格
第150回(最終回) 父の遺言―そうだったのか
あとがき
著者略歴

[出版社からのコメント]
本書は主に医療関係者に向けて書かれた作品が基になっていますが、一般の方でも充分面白く読める内容となっています。コロナウイルスによって逼迫した状況にある医療従事者の方々へ思いを馳せながら、本書を読んでいただければ嬉しく思います。

【著者略歴】
板野聡(いたの・さとし)

医療法人寺田病院 院長

岡山県倉敷市出身。
1979年大阪医科大学を卒業後、同年4月に岡山大学第一外科に入局。以来、消化器外科、消化器内視鏡を専門として地域医療に取り組んでいる。
寺田病院には、1987年から勤務し、2007年から現職。
「臨床外科」(医学書院)にエッセイ「1200字通信」を15年間連載し、令和2年12月号で終了した。
橋本財団に寄稿中。
2016年、短編小説、「星になった少女」(文芸社)、「伊達の警察医日記」(文芸社)を上梓。
2020年「貴方の最期、看取ります:「死なせ屋ゴン」の終末期医療日誌」(22世紀アート))を上梓。
日本外科学会指導医、日本消化器外科学会指導医、日本消化器内視鏡学会指導医、日本大腸肛門病学会指導医、日本消化器病学会専門医、がん治療認定医、日本医師会産業医、ICD認定医、麻酔科標榜医、三重県警察医ほか。

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