回向された『教行信証』

(著) 徳岡秀雄

Amazon

作品詳細

[商品について]
―現在の龍谷大学の淵源である、江戸時代に始まった僧侶を養成する私塾は名称は次のうちどれか?

1.藩校 2.学林 3.寺子屋

正解は、本書「第一章 『教行信証』とは」をご覧ください。
宗祖・親鸞の没後、門弟達によって組織された浄土真宗。その根本聖典である『教行信証』は、親鸞思想の理解のためには避けて通れない文献である。しかし同書は仏教界の高僧に向けて書かれた「論文」であるため、仏教についての前提知識なくして正しく受け取ることは困難だ。そこで本書は、親鸞の生涯を辿りつつ、『教行信証』の精神を他著作で補いながら、親鸞思想の全貌を浮き彫りにする。

[目次]
はじめに ―親鸞聖人の生涯
第一章.『教行信証』とは
第二章.宗祖の仏教鳥瞰図
第三章.それ真実の教を顕さば、『大無量寿経』これなり
第四章.「大」行は名号・南無阿弥陀仏(第十七願)
第五章.名号を疑いなく「信楽」せよ(第十八願)
第六章.名号への応答―乃至十念
第七章.仏性を問わない悉皆成仏(第十八願)
第八章.現生正定聚
第九章. 浄土の内景(第十二願)
第十章.還れる私(第二十二願)
第十一章.聖道門・浄土門異流との対峙(第十九・二十願)
あとがき

[出版社からのコメント]
『教行信証』が難しくて挫折した経験がある人は、では、なぜ・なにが難しいのかについて思いを馳せたことはあるでしょうか? 難解な本を理解する第一歩は、難しさの理由を知ることにあります。本書にそれが書かれています。一度『教行信証』を途中で諦めた人も、本書を片手に再挑戦してみませんか?

[著者プロフィール]
徳岡 秀雄(とくおか・ひでお)
一九四一年、京都府生まれ。京都大学教育学部卒業。京都家庭裁判所調査官補を振り出しに、関西大学教授(社会学部)、京都大学教授(大学院教育学研究科)、放送大学客員教授、などを歴任。教育学博士(京都大学)。
社会学研究に従事する傍ら、一九九三年、中央仏教学院(浄土真宗本願寺派・通信教育課程)入学、一九九六年、同校卒業。一九九七年、得度習礼に続いて教師教修を修了。二〇〇一年、社会学研究者としての職を辞して布教使補に登録。二〇〇三年、布教使資格を取得。放送大学客員教授の任期終了(二〇〇六年)後は、布教活動に専念。

《主な著書》『社会病理の分析視角』(東京大学出版会、一九八七)、『少年司法政策の社会学』(東京大学出版会、一九九三)、『社会病理を考える』(世界思想社、一九九七)、『宗教教誨と浄土真宗』(本願寺出版社、二〇〇六)、『少年法の社会史』(福村出版、二〇〇九)、『仏法で観る現代社会』(平樂寺書店、二〇一三)、『縁起する親鸞思想』(平樂寺書店、二〇一四)、『悉皆成仏による「更生」を信じて』(福村出版、二〇一七)、『仏教の現世利益』(22世紀アート、二〇一九)、『『教行信証』に近づこう』(22世紀アート、二〇一九)、など。

新刊情報

22世紀アート
オフィシャルコーポレートサイト

百折不撓