宮澤賢治の異空間:生命、科学、法華経から『春と修羅』第一集序文へ

(著) 中川秀夫

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[商品について]
―賢治の独創性の奥底にあるもの―
幻想や夢の実在を信じ、「異空間が実在する」という発想のもとで世界の存在を捉えようとした宮沢賢治。その幻視・幻聴体験は、賢治文学を構成する重要なファクターであるにもかかわらず、それらはこれまで「鬼神」や「自然との交感」といった言葉でのみ語られ、そうした体験の内面における意味については十分に考察されてこなかった――。
幻覚体験を賢治自身がどう理解し解釈して自己の内面に位置づけ、おのれの思想を作っていったのか、それらが法華経信仰と邂逅することで形づくられた独創的な視点は、如何にして『春と修羅』第一集の「序」文へと結実していったのか、書簡やメモ等の資料を追いながら考察した「異空間の探求と仏教」、中原中也の『一つのメルヘン』には宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』の河原のイメージが投影されているとの視点からその関係性を考察した「『一つのメルヘン』と『銀河鉄道の夜』」など、宮澤賢治の作品世界に新たな光を当てようと試みる論文集。

[目次]
異空間の探求と仏教 『春と修羅』における仏教的多重宇宙論の展開
一 二つの書簡の証言
二「心理学的な仕事」とは何か
(1) 科学に威嚇されたる信仰
(2) 異空間の実在 天と餓鬼 分子―原子―電子―真空―異単元―異構成 幻想及夢と実在
(3) 菩薩仏並に諸他八界依正の実在 内省及実行による証明
(4) 心的因果法則の実在 唯有因縁
(5) 新信行の確立
三 心象スケッチとは何か
四 「序文の考」とは何か 「序」文解釈の試み
五「これらの命題」とは何か
〔参考・引用文献〕
『一つのメルヘン』と『銀河鉄道の夜』
一 ふたつの河原
二『一つのメルヘン』の解釈
三 中原中也と死
四『銀河鉄道の夜』について
五 中原中也と『銀河鉄道の夜』
六 中原中也と宮沢賢治
〔参考・引用文献〕
『よだかの星』覚書
〔参考・引用文献〕
あとがき

[出版社からのコメント]
宮澤賢治の作品が今も私たちを惹きつけるのは、その作品世界の深奥にあって賢治自身が生涯にわたって探究し続けた命題が、時を経ても輝きを失っていないからではないかと思います。本書を通じて、賢治が望み明らかにしようとした世界がいかなるのであったのか、多くの方に感じていただければ嬉しく思います。

【著者略歴】
中川 秀夫(なかがわ・ひでお)

1942年、東京に生まれる。
1966年、東京教育大学文学部卒業。
2002年、創価高等学校を定年により退職。

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