描いたのは「アメリカ」だったーージョン・スタインベック:その人生と作品の魅力

(著) 中山喜代市

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作品詳細

[商品について]
―アメリカの夢、アメリカの人生がそこにはある―
『怒りのぶどう』や『エデンの東』などの代表作で知られるノーベル文学賞受賞作家ジョン・アーンスト・スタインベック。今なお多くの人に愛され読まれ続けるスタインベックの作品の魅力は、いったいどこにあるのか。本書では、処女作である『黄金の杯』から晩年の『われらが不満の冬』まで、数多くの著作を遺したスタインベックの作品群の中から主要作品を取り上げ、「ファランクス論」をはじめとする独自の思想とカリフォルニアで生まれ育ち「アメリカ人」作家として生きた人生を通観しながら、その源泉を探ってゆく。スタインベックの作品を味読し、その世界観をより深く理解するための格好の一書。

[目次]
はしがき
第Ⅰ部 ジョン・スタインベックの生涯
一 作家の誕生と少年時代
二 大学時代と作家修業時代
三 カリフォルニア時代
四 ポスト・カリフォルニア時代
五 ニューヨーク時代
第Ⅱ部 スタインベックの主要作品と思想

一 初期の作品
二 『はつかねずみと人間』(Of Mice and Men)
三 『怒りのぶどう』(The Grapes of Wrath)
四 『キャナリー・ロウ』(Cannery Row)
五 『エデンの東』(East of Eden)
六 『われらが不満の冬』(The Winter of Our Discontent)
あとがき
参考文献
著者略歴

[担当からのコメント]
歳を経て読んでもその魅力が尽きることがない、良い文学作品にはそんな力があります。本書がテーマとするスタインベックの作品の中にも、汲めども尽きない文学世界が広がっています。かつてスタインベックに触れた方も、これから触れようという方も、ぜひ本書を水先案内人に素晴らしい文学の旅をお楽しみください。

[著者略歴]
中山 喜代市(なかやま きよし)

一九三五(昭和十)年大阪府に生まれる。一九六二年関西大学大学院修士課程修了(文学修士)。一九九六年文学博士。大阪市立天王寺第二商業高校などの教壇に立ったのち、一九七〇年から関西大学や熊本学園大学にてアメリカ文学を講じ、現在関西大学名誉教授。
著書=『スタインベック文学の研究』三部作、『日本におけるスタインベック文献書誌』『スタインベックを読みなおす』(共編著)、John Steinbeck:Asian Perspectives(共編著)ほか多数。
訳書=『怒りのぶどう』『スタインベック全集』第六巻、『「怒りのぶどう」を読む――アメリカのエデンの果て』(共訳)、『コロンビア・アメリカ文学』(共編訳)ほか多数。

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