文書から読み取る戦争の真実:満州事変から上海事変へ / 陸軍参謀・遠藤三郎とアメリカ人ジャーナリスト、エドガー・スノウ、ニム・ウェールス夫妻がみた満州

(著) 吉田曠二

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作品詳細

[商品について]
―戦争への道はいかにして始まるのか―
戦争という巨大な現象を理解するためには、当事国双方だけでなく、両国を取り巻く各国の視点も併せて複眼的に見る必要がある。本書は、そうした観点から日中戦争を俯瞰するために、国内外の資料を収集し、分析した研究の成果を記録したものである。
この巻では、フリーのジャーナリストであるエドガー・スノウと参謀本部の若きエリート遠藤三郎の日記等の記録を活用しながら、日本が本格的に戦争に突入していく満州事変から上海事変までの時代を見ていく。

「目次]
はじめに
ガイダンス――――この講義の聴講者へ
人物プロフィール
第一章 満州事変への道
 関東大震災と朝鮮人・中国人虐殺
 田中外交と張作霖爆殺事件
 張学良の中国統一論
 軍事密偵:中村大尉処刑事件――満州事変の導火線
第二章 満州事変の勃発
 エドガー・スノウの満州:現地ルポ
 遠藤三郎 日誌にみる関東軍の動向
 宣統帝擁立問題から北満出兵へ
第三章 第一次上海事変
 エドガー・スノウの上海戦ルポ
 遠藤三郎:上海上陸作戦の展開
第四章 嵐の後の上海
 上海戦争の後遺症:二つのテロ事件
 スノウ:上海で孫文夫人を発見
第五章 日章旗の下の満州国
 関東軍作戦主任参謀:遠藤が見た満州国
 熱河省侵攻作戦:「日満共同出兵」のトリック
 満州国:その実像と虚像をみたE.スノウ
付録資料
参考文献(注)

[出版社からのコメント]
日本国憲法前文に謳われる「再び戦争の惨禍が起こることのないようにすること」の決意が少しずつ揺らぎ始めている今、私たちはもう一度先の戦争についてよく学び、理解する時期が来ていると思います。本書は日本が軍国主義へと変貌し、戦争への本格的な道を歩む時期をテーマとしている点で、私たちが学ぶべき歴史の一冊として示唆に富む内容となっています。多くの方が、本書を通じて戦争について考える機会を持っていただければ嬉しく思います。


[著者プロフィール]
著者略歴
吉田 曠二(よしだ・ひろじ)

1937年 京都市伏見区生まれ
1960年 同志社大学法学部政治学科卒
1963年 同大学大学院修士課程卒
1964年 朝日新聞大阪本社入社 広告部に配属
1970年 アドマンとして、大阪千里万博で各国パビリオンの紹介
新聞広告読者調査、広告倫理・審査部門で活躍

主要著書
1979年 「近代日本の新聞広告と経営」朝日新聞社刊行(早大 山本武利らと共著)
1985年 「龍馬復活:自由民権家坂本直寛の生涯」朝日新聞社刊行
元一橋大学総長都留重人氏が1985 年度刊行の代表作三作の内の一冊に推薦
1991年 「我が生涯の新島襄」森中章光日記」不二出版 全国図書館協会推薦図書
2012年 「元陸軍中将遠藤三郎の肖像」すずさわ書店刊行
2017年 「 将軍遠藤三郎とアジア太平洋戦争」ゆまに書房刊行角川書店;
角川源義賞候補作品
全国図書館協会推薦図書

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